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第弐拾伍話 ページ26




「わっ別れる…!!」

「…うん」


ほんのちょっとだけ、胸の奥がチクリとした。
ああ、私ってば本当に____



「そしてまた、付き合う!!」

「………うん?」


………うん?



「つ、次はちゃんと……責任とか、義務とか、そういうのじゃなくっ…」


いつかと同じように口に出した声と心の声は
寸分違わぬ満場一致の意見を出した。








「っ――――Aさん、好きです」


そんなとこに君は構わず追い打ちをかけてくるもんだから……

物騒な例えにはなるけど、まるで鬼に頭を殴れたみたいに…

ううん、寧ろそれ以上の衝撃が頭から次第に全身に走って
一度、頭の中が綺麗さっぱり真っ白になる。




「俺の、恋人になってください!!」



でも、だからこそ、一番最初に浮かんだ答え――――自分の気持ちに確信が持てる。



「……うん、なる。」


なんだか照れくさくて、子供みたいに返した言葉。

なのに善逸君はパァァなんて音が聞こえてきそうなほどに
表情を明るく____と思ったらちょっと落ち込んだ…?え?


「い、今のは敬語に入る…?」


……どうやら私のせいらしい。


「…入る」

「ってことは…?」

「団子一本追加だね」


そしてまた罰と私の食べる団子の皿が積み重なる。
でも、その罰に潜んだ真意はそんなに甘くない。


「ねぇ、善逸君」

「ん?」


なんて思ったけど、寧ろ逆に甘いのかもしれない。



「団子は逢引の口実、って言ったら怒る?」

「っ〜!!?怒っらないけど…!!!ず、ズルいよっそれはぁ!!!」


幼稚な悪戯じみた訊き方をすれば君はまた顔を真っ赤に染める。
善逸君、君は私のことを何度もズルいズルいって言うけどさ…


「怒らないんだ?」

「うん……寧ろ、もの凄く嬉しいよ」


君も大概だと思うんだよ、私は。



「あっ言い忘れたけど」

「なに?」


そして私は売られた喧嘩は買うし倍返しする主義なんだ。


「私も好きだよ、善逸君。」

「……うあぁ…」

「あっ項垂れた」


君は後輩の癖して生意気なんだよ。

私よりも年下なんですし、てか後輩なんですし…
少しくらいは年上で先輩な私に引っ張らせて欲しい。



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リンゴ味のブドウ - え、あ、もう、好きです (2020年10月31日 20時) (レス) id: 8dfd0cadf9 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - それな!! (2019年9月15日 23時) (レス) id: fa8cdcdbb1 (このIDを非表示/違反報告)
藍恋(プロフ) - 好きです。ていうか何があったか知りたくて眠れないです。 (2019年9月15日 20時) (レス) id: b8dca656ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:自宅警備員先生 | 作成日時:2019年9月9日 16時

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