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第弐拾肆話 ページ25




そして私たちは今更ながらあの日の夜について話し合った。


「つまり、酔っ払った私が善逸君を抱きしめたと…?」

「う、うん…」

「それもうギュウギュウと?感触がわかるくらいに??」

「……あの、あんまり言わないで。思い出しちゃうから…」

「あっごめん」


問い詰めるように事実確認をしていると、とうとう俯いてしまった善逸君。

あっ君ってば意外と初心なんだね?
任務先に行ったときはあんなに遠慮なく抱きついてきたのに…

それとも攻められると弱いのかな……って今それ関係ないわ。


「一応聞くけど……違う意味じゃないよね?抱いたとかそうい___」

「ちっっがうよ!!!!俺だって男だからね!!?さすがに止めるよ!!!!」


「男だからね」の意味が筋力的な意味なのか、
それとも矜持的な意味なのかは測りかねるけど……うん…



「なるほど、そんなことか…」

「いやいやっ、嫁入り前の女の子がなに言ってるの!!!?」

「えぇ…?」


抱きついたくらいでそんな、責任って…
えぇ…?って思わず言っちゃうくらい大げさだと私は思う。



「む、寧ろ俺はなんでいた____ぃゃ、そんな発想に行ったのか。聞きたい…」

「だって同じ部屋の布団で寝てたんだよ?そりゃあ、ねぇ?」

「えっっっ、一緒の布団で寝てたぁぁぁあ!!?」

「あっまずそこから??」

「だだだだって俺、気絶してたし!!!!」


ああ、そうだったね…
つまり私のせいだね、ごめんね…


話によれば善逸君は酔っていた私に散々翻弄された挙句気絶に至ったらしい。
その後は炭治郎君に運ばれていったとか…


なので同じ部屋でしかも同じ布団で寝ていた
という衝撃の事実は一切知らなかった様子。

部屋も善逸君の部屋だったし、覚えてないのも無理はない…


だけどこれでようやく、判明した。
私はどうやら後輩に手を出してなかったらしい。

…でも、だからこそ言わなきゃいけないこともある。






「……で、善逸君はどうしたい?」

「え…?」


私から始めたんだから私から終わらせなきゃね。


「責任を取る必要はもう、なくなったんだよ。
 それでも君は私を恋人として傍に置いておくの?」


そう思ったのに、私はちょっと自分が思うより往生際が悪かった。


「ず、ズルくないかな?その訊き方…」


ごめんね、ズルくて。
でも私って根性ないからさ…



「ズルいよ。だって大人だもの」



もう訊いちゃったから撤回もできないや。




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リンゴ味のブドウ - え、あ、もう、好きです (2020年10月31日 20時) (レス) id: 8dfd0cadf9 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ - それな!! (2019年9月15日 23時) (レス) id: fa8cdcdbb1 (このIDを非表示/違反報告)
藍恋(プロフ) - 好きです。ていうか何があったか知りたくて眠れないです。 (2019年9月15日 20時) (レス) id: b8dca656ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:自宅警備員先生 | 作成日時:2019年9月9日 16時

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