☆:* Holy Night :*☆ (ページ3)

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藤「………！！！」

北「ん？(笑)」

藤「うめー。これ、マジでうまい」

北「だろー？ったく二階堂のやつ、
　絶対明日シメてやる」

藤「でもここの、予約って
　そんなすぐ取れないんじゃないの？」

北「そうなんだよ、たまたま当日キャンセルが
　出たからってOK貰えてさ」

藤「え？なにそれ、それじゃあ俺らもお店も
　振られ組ってことじゃん。(笑)」

北「え？あ、そっか。でもここを当日キャンセル
　するなんて滅多に聞かねーんだけど…」

藤「そっか、…うん、でも。
　ニカにもここキャンセルした人にも
　今日は感謝だな」

北「？？」

藤「いや、マジでうめー」

北「(笑)そりゃ良かった」

藤「…誘ってくれてありがと」

北「！！っ、ぇ、あいや、こちらこそ…」

どぎまぎする北山をよそに

今ならなんか

言える気がして。

藤「なんかこうして、北山と二人で
　ご飯食べるなんて久しぶりだし。

　自然っていうのが実際わかんないけど
　まぁこれからも、よろしくお願いします」

北「え、っ？！な、なにが」

藤「ん？また振られたらで
　いいから誘ってよ」

北「別に、振られなくても
　行けばいーじゃん…たまに」

藤「……まぁそもそも、俺フラれてないし」

北「はっ？！」

藤「っていうか、逆？
　俺が渉を振ったんだけど」

北「はぁ？！じゃあなんで、」

藤「…蟹が食べたかったからでしょ(笑)」

北「んだよ、それ！！
　横尾さんが…はぁー。心配して損した」

藤「え？なんの心配…」

右手に持った蟹を

その大きな口にほお張って

そのキレイな瞳を向けて

…こんな間近で見るの

プライベートじゃほんとに久々。

っふ、

マジでリスかよ。(笑)

北「イブだし、横尾さんと楽しくキラキラと
　過ごす予定だった藤ヶ谷さんが？
　一人ぼっちで寂しそうだったから！！」

藤「なんだよ、キラキラって」

北「知るか！なんで横尾さん振ったんだよ。
　用事があったからとかじゃねーの？」

…だから、それは。

北「こっちだって緊張したっつーの！！
　俺のこのやりきれない思い返せ。」

藤「！！…北山、」

北「ため息、とか聞こえたし
　さっさと帰ろうとするし
　 …マジで、なんなの訳わからん。」

藤「……」

この、想いに

名前をつけるなら。

もう

答えは決まってる。

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