【坂田銀時】冷たいままのあなた【銀魂】

｢ これからも ｣ ページ25

万事屋に着き、中へとはいる。


「ただいま」


「おかえりアル！って、A！！」

「どうしたの、神楽ちゃん…って…わぁ……」


や、やっぱり変だったかななんて視線を銀さんに送ってみる。


が、こちらを見ていない。


なんという事だ。


そして子供達が駆け寄ってきて


「綺麗アル！！！」
「綺麗です！！！」


なんて笑顔で言ってくれる。


「ほ、ほんと？」


そう言うと、嘘なんてつくはずないアル！なんて言ってくれて。


…嬉しいな


「これね、銀ちゃんが買ってくれたの、えへ」


「…銀ちゃんお金持ってたアルね」

「今月の僕らの給料も貰えてたから、これはほんとに銀さんが自分のお金で買ったものなんだね」


「えっ…そう……なの？」


私は隣にいる銀ちゃんの顔を再度見つめる。


「…まァな」


素っ気ない言葉で返されたけど、銀ちゃんのお金で買ってくれたってだけで相当嬉しい。


「あ、おめェら、今日は新八の家に泊まれ」


「……借りはちゃんと返すアルよ」

「しょうがないですねぇ」


ん？え、待って、まじで？


今日も新八くんの家に泊まるの？！


え、だってもうそんなの銀ちゃん……


やる気満々じゃん！！！あ！なんでもない！！


「銀ちゃん…」


「A、酒とおつまみ用意してくれ」


？


「あ、あいあいさー？」


私は急いで準備をする。


まぁ準備と言ってもそんな大変ではないが。


「銀ちゃん、準備終わったけど…」


「うし、屋根登るぞ」


「へ」


ほら早く、と屋根に登らされる。


「わぁ…！」


屋根に登ると見えるのは満点の夜空。


「今日は雲ひとつない快晴だったからな」


「綺麗だね！銀ちゃん！」


私はもう大はしゃぎ。


子供かっての


「おめェの方が綺麗だよ」


普段言わないようなこと言ってきやがって！！


「あ、っとえっと、乾杯！しよ！」


「そうだな」


プシュっと2人同じタイミングで酒を鳴らす。


「乾杯！！」
「乾杯」


「…ん〜…うまいっ！」


「A、こっち来いよ」


銀ちゃんが指す方向は銀ちゃんの足の間で。


「…んじゃ、遠慮なく」


甘えるって決めたからね、甘えなきゃ。


私がストンと座ると後ろから抱きしめられる。


銀ちゃんが私の肩に頭を埋めていてくすぐったい。


「本当に良かった、帰ってきてくれて」


「ご迷惑おかけしました」


「A」


「なんでしょう」


「好きだよ」


「私も」


満天の星空の中、私達はキスをした。



幸せよ、永遠なれ

完

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