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いつもの昼休憩の屋上
…ここには他の奴らは誰も来ない
「(ガチャッ)…あっ、先来てたんだ。お疲れ様」
『…ん』
「………」
いつもとは違い、静かに昼を食べ始める
咀嚼する音だけが響く
…と、Aが口を開いた
「…もしかしてあの事？」
『……………』
図星だった
あんなに騒いでたらすぐに広まるのは分かっていた
…でも、それでもAには伝わって欲しくなかった
聞かなかったふりをして、クロワッサンを1つ口に放り込んだ
「私、気にしてないよ」
その言葉に驚いて振り向くと、優しく微笑んでいた
…けどどこか悲しそうというか、怯えているように見えた
「岩本くんの本当を知らないからだよ。
…私は何言われても岩本くんの事信じてるから」
ここに味方になってくれる人がいる
そう思っただけで、少し気持ちが楽になった
…俺は、もしかしたら不安を取り除いてくれる存在を
求めていたのかもしれないと、この時初めて思った
今までそんなやつは１人もいなかったから
『…ありがと』
「ううん …これは、誰も悪くないよ」
『…ん』
Aは俺にいつもの元気が無い事を察して
そう言ってくれたのだろう
…けど、それはAも同じだった
彼女にもいつもの元気が無かった
その理由は聞かなくても、何となく分かっていた
『…あのさ』
「……？」
次の言葉を言おうとした時、丁度チャイムが鳴った
(キーンコーン…)
「…あ、チャイム」
いつもとは違い、気の抜けたような声でそう言った
この時大抵Aは直ぐに教室に向かう
…が今日は違った
『悪い、引き止めて。先戻って』
「……………」
『………雪島さん？』
名前を呼んでもしばらく返事がなく、彼女は俯いたまま
「ごめん、今日だけ…今日だけ私の我儘聞いて欲しい」
あの時の俺と同じ言葉を口にするA
何かを決意したように、俺を真っ直ぐに見つめる
その表情はどこか悲しそうだった
『……え』
「嫌なら…断ってくれていいから」
『嫌じゃない …いいよ。言って？』
俺がそう言うと、Aはまた悲しそうな顔をして言った
「…今日の午後の授業一緒にサボってくれませんか？」
『…………へ？』
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夕雪(プロフ) - おこりさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです。無事戻ってきました！ (2021年11月27日 14時) (
レス) id: c1927b0662 (このIDを非表示/違反報告)
おこり(プロフ) - ご自身のペースでどうぞゆっくり。気長にお待ちしています^_^ (2021年11月5日 6時) (レス) @page41 id: b4f52a5ea8 (このIDを非表示/違反報告)
夕雪(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます！楽しみにしててくださいね。 (2021年11月3日 18時) (レス) id: c1927b0662 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - ハッピーエンド、期待しています。 (2021年11月3日 0時) (レス) @page40 id: cefd7f5dc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕雪 | 作成日時：2021年10月16日 21時
