45.急激な進歩 ページ4
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「玲くんおはよ」
「玲くーん一緒に遊ぶ?」
「玲くん!ご飯だよ〜」
2日目。
朝から現在正午12時までずっと玲くんに張り付いてる俺。まぁだいたいわかると思うけど、めちゃくちゃウザがられてます。表情には出てないけど絶対。
うーん。どうしたものか。
「ははっ、流石の山田でも手こずってるようだな」
「行けると思ったんだけどな〜」
「焦らずゆっくり慣れてもらえば大丈夫だよ」
「…そうだよな。」
よし。頑張るか。
て、俺ひかから色ゲットしないと行けないんだけど
あ、今日の夜ちょっと大ちゃんのとこ戻ってみよ
いるかわかんねぇけど
昼寝時間が終わって、今は眠気の吹っ飛んだ元気いっぱいの子供たちとキャッキャと遊んでいる。
子供ってなんでこんなに元気なんだ…
色んなところに引っ張られて正直ちょっと疲れた…
「りょうにぃ!次僕!」
「はーい」
元気いっぱいの男の子に呼ばれて振り返った時、
視界の隙間に映りこんだ小さな影に目線を止めた。
「ごめんね、ちょっと待ってもらっていい?」
「えー!」
「後でちゃんと遊んであげるから、ね?」
「んー、分かった!」
うん。いい子だ。
「れーいくん。何読んでるの?」
歩み寄った先は、本棚の隅っこで座って本を
読んでいる玲くんの元。
「うわっ、玲くんこんなの読めるの。すごいね」
玲くんの読んでいる本を覗き込んでみると文字がびっしり。普通こんな小さな子がこんなの読めないよな、、
「…、」
「…え?」
「ままに…覚えなさいって…言われた、から…」
玲くんが…答えてくれた…
最初は小さすぎて聞き取れなかったけど、
ちゃんと聞こえた。そっか…そうか。
「…頑張ったんだね。
ママに褒めてもらいたかったんだよね。」
どれだけ暴力を振るわれても、どれだけ教育が厳しくても、玲くんはお母さんに褒めて欲しくて、愛が欲しくて、こんな小さな体で色んなものに耐えてきたんだろう。
きっと、文字を覚えるのもすごく時間がかかっただろうし、覚えられない度にお母さんからひどい仕打ちを受けたのかもしれない。それでも玲くんは…
「ねぇ玲くん。少しずつでいい。俺とお話してくれないかな?俺さ、玲くんのこともっと知りたい。仲良くなりたい。俺の事、信じて欲しい。」
今度こそバッチリと玲くんと目が合う
その目には、少しだけ光が当たっているような気がした
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aramina(プロフ) - とても面白かったです!更新楽しみにしてます! (2022年10月7日 10時) (レス) @page15 id: 995aa654dd (このIDを非表示/違反報告)
れな - このお話とても面白いです!続きがとても気になります!ゆっくりでいいので頑張って下さい! (2021年8月18日 1時) (レス) id: d97c215a56 (このIDを非表示/違反報告)
涼奈(プロフ) - Siroさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて本当に嬉しいです!不定期更新にはなりますが、今後ともよろしくお願いいたします! (2020年7月20日 16時) (レス) id: 9c1cc16d73 (このIDを非表示/違反報告)
Siro(プロフ) - 勉強の息抜きにこの小説を読ませていただいています。一話一話が面白くて、更新されるのをいつも楽しみにしています!作者様のペースで更新頑張ってください!応援してます! (2020年7月13日 20時) (レス) id: 200e55a5ac (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - お話凄く面白いです!更新楽しみにしてます!頑張ってください!!! (2020年4月9日 22時) (レス) id: 3712bdf8d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼奈 | 作成日時:2019年3月26日 11時