15話 ページ16
私は朱雀の道案内の末、無事霊鳥の滝へたどり着くことができた。
「綺麗です。」
朱雀「あぁ。そうだろう。」
本当に綺麗だ。言葉では言い表せないくらいに…
「…あの。」
朱雀「どうした？」
「また来ていいですか？」
朱雀「…条件付きでよければな。」
条件付き？
朱雀「すごく簡単なことだ。
其方の名が知りたい。」
名前か…
「…………」
朱雀「それほど難しいことか？」
「…中里。」
朱雀「名前を教えろと言ったはずだが…」
「苗字も立派な名前です。」
朱雀「いや、我は名を聞いた。苗字など聞いていない。」
ひどい言い方だなぁ…
「どうしてもですか？」
朱雀「あぁ。」
私はもう半分以上諦めた。
「A。これが私の名前です。」
朱雀「Aか…いい名前だな。」
「ありがとうございます。」
朱雀「…ん？呼ばれたようだな。」
「呼ばれた？」
あぁ、あの人にか。
朱雀「あぁ。少しここを離れるが。其方はどうする？」
私は綺麗な景色の遠くを見据えながら言った。
「…私、もう少しここにいたいです。」
朱雀「そうか。では、すぐに戻る。」
肩から温かいものが離れた。
「行ったのか…」
アニメの中なのにもかかわらず、前の世界と同じくらいに綺麗な景色。
私はどれほど時間が経ってもずっと同じ変わらない景色を見つめていた。
朱雀が帰ってきていたことにも気がつかずに。
朱雀「……其方、そろそろ帰れ。人間界ではもう夕方の時間だぞ。」
「え…もうそんなに時間が…」
周りはまだ明るい。そうだ…
朱雀「妖魔界と人間界では時間の流れが違うのだ。さぁ、帰るが良い」
「はい。今日はありがとうございました。」
ぺこりとどこにいるか分からないが、とりあえずお辞儀をして、朱雀が作ったワープホールに入った。
気がつくと祈り山の鳥居の前だった。朱雀の声はもう聞こえなかった。
「はぁ…帰ろう。」
そう呟いた後、私は一人でポツンと歩いて帰った。
その日の北風はとても肌寒く感じた気がした。
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aruya100(プロフ) - ご覧いただきありがとうございます。自分自身占ツクから離れつつあるので、心苦しいですが続くかわかりません…申し訳ないです… (2022年6月22日 20時) (
レス) id: 92e8fb568e (このIDを非表示/違反報告)
優 - マジでこの作品神だぁ☆この作品続けないんですか！？ (2022年6月1日 16時) (レス) @page42 id: a47f4386a1 (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - にゃんこさん» こんにちは〜！選ばれた少女読んでいただいたんですね…！？ありがとうございます。感謝感激でござます( ；∀；)更新復活できるように頑張りますね！！ (2020年5月5日 0時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - こんにちは！選ばれた少女から来ました〜(´艸｀*)更新ガンバです(^^♪ (2020年5月4日 16時) (レス) id: 1c21c55e5d (このIDを非表示/違反報告)
aruya100(プロフ) - ゴウさん» ありがとうございます！頑張りますね〜！ (2020年1月12日 2時) (レス) id: b60ccdc28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aruya100 x他1人 | 作成日時：2019年4月17日 19時
