<ぺこぱ シュウペイさん> ページ15
彼女が構ってくれない
さっきまでは俺と楽しく話してたのに
突然インターホンが鳴って、玄関に出たきり戻ってこない
「長いなぁ…」
彼女の楽しそうな笑い声がかすかに聞こえてくる
盗み聞きみたいで後ろめたさを感じながらも、気になってしまって、玄関の声に耳を澄ます
話し相手は男だった
『はるとだって人のこと言えないでしょー？』
聞き覚えのない名前と、まるで昔から知っているような話しぶり
聞いているうちに耐えられなくなって、気がついたら体が動いていた
「A、電話」
『電話？誰だろ』
ちょっと待っててね、と男に告げてリビングに戻っていく
帰らせないんだ、と少しひっかかる
はると「えっと……彼氏さん？」
「そうですけど」
はると「ふーん」
男はじーっと俺を見ている
「なんですか」
はると「いや、どんな男か気になっただけ」
2人きりの空間にピリピリしていると、Aが戻ってきた
『おかしいなぁ…電話なんてきてなかったよ？』
「じゃあ気のせいかも。ごめんね」
『そっか。あ、はると、これ借りてたDVDね』
はると「おう。ありがと。面白かっただろ？」
『すっごい面白かった』
また2人で楽しそうに喋って
俺空気じゃん
はると「この映画さ、今度続編やるから一緒に行かね？」
『行きたい！！』
「じゃあ俺と行こ！」
『え？』
男と2人で映画なんて
彼氏として許すわけにはいかないでしょ
「俺と行った方が絶対楽しいから！」
Aを抱きしめて男を軽く睨む
すると、彼女は何かを察したのか、大きくため息をついた
『はると、彼に何したの？』
はると「姉さんの彼氏が、どんな人か気になって観察してたんだけど、元彼か何かだと思われたみたい」
彼はケラケラ笑っている
「姉さん？弟なんていたっけ？」
『弟じゃなくて、いとこだよ』
はると「Aのいとこのはるとです！」
「いとこ？」
はると「じゃあ用も済んだんで、俺は帰るね」
「姉さんのこと、よろしくお願いしますね」と言って彼は帰っていった
「俺、かっこわるぅ…」
恥ずかしすぎて廊下に座り込むとAに頭を撫でられた
『ヤキモチ妬いたの？』
「恥ずかしいから言わないで」
顔から火が出そうなくらい熱い
『しゅうへい、こっち向いて？』
ゆっくり顔を上げると、Aの顔がすごく近くて、心做しか彼女の顔も赤く染まって見えた
『うれしかった』
優しい声でそう言った彼女は、俺の唇に優しくキスをした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 159人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カイリ(プロフ) - あすかさん» 嬉しいです！！応援ありがとうございます！！リクエストも(*^^*)頑張ります！ (2020年6月8日 23時) (
レス) id: 10b15c4180 (このIDを非表示/違反報告)
カイリ(プロフ) - ますみさん» いつもリクエストありがとうございます！頑張ります！ (2020年6月8日 23時) (レス) id: 10b15c4180 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - こんにちは！陰ながら応援していました！リクエストなんですけど、河井さん,山田さん,洲崎さん,亜生さん,石橋さん 別々で相方に嫉妬からのピンク系が見てみたいです！一気にリクエストごめんなさい(;_;) これからも楽しみにしています(^^) (2020年6月7日 16時) (レス) id: c04b839a7d (このIDを非表示/違反報告)
ますみ(プロフ) - リクエストお願いします。和牛の水田さんでお願いします。シチュエーションとしては芸人同士で付き合ってる感じが良いです。水田さんが嫉妬しちゃう感じで。良かったら宜しくお願いします。 (2020年6月7日 12時) (レス) id: cc9c552fc9 (このIDを非表示/違反報告)
カイリ(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！！了解です！頑張ります！ (2020年6月4日 23時) (レス) id: 10b15c4180 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カイリ | 作成日時：2020年3月15日 1時
