思考を払え【テトラ】 ページ17
『はしごたか』についた。
店内では私たちを囲うように棚が並んでおり、棚に埋もれるようにして置くの方にカウンターがあった。
その棚たちには工具箱から招き猫、ミニサボテンに…イギリスのバス型の貯金箱(どう使うんだろう)と色々な物が置かれていて、色鮮やかであって賑やかだった。
その棚からは、店主であるネイビーさんの整理整頓の下手さが伝わって来る。
そして私と同じ場所に立っているのは、三年生の先輩・四季 冷夏・私の三人だけだった。
いるのが三人だけで、少しは静かになるかと思ったのだが三年生の先輩のテンションが少しばかりか高く、正直うんざりとしていた。
店主のネイビーさんはいい人そうだったが当然の事、だからといってけだるさがなくなるわけではない。
店内の上がった所にちゃぶ台といくつかの座布団が置いてあった。
ネイビーさんはその座布団の方へ私達を案内し、
「ここで座って、なんかやってて。事件はあっちからやって来るから、それまで待機だ」
いや、もうちょっと職業体験らしいことさせてくれよ。
もし2-3の他の明るい生徒なら確実にそうツッコんでいただろう。
まあ、私にとってはそれくらい職業体験らしくないほうが助かるのだが。
ちゃぶ台へ向かう途中、
「いてっ」
思わず声をあげてしまった。が、幸いなことに誰も気づいていなかった。
私は隠れて安堵の息をつきながら、声をあげてしまうくらいの痛みを発した膝の傷を睨んだ。
この傷、いつできたやつなんだ?
見覚えのないのにも関わらず、私の膝にくっついている傷を睨んでから本を広げていたりしているうちに、依頼がやって来た。
☆★☆★
「よし、昼ご飯にしよう!」
それは、そのネイビーさんの一言で始まった。
ネイビーさんはそうは言ってみたものの、たいして料理をふるまう気もないらしい。
つまり、各自で昼食を用意して、さっさと食えって事だ。
私は本と一緒に転生学園の制鞄に入れて来たコンビニの百円おにぎりを取り出した。
このおにぎりは、今朝勃発した母との口論がきっかけで弁当を忘れてしまったので、通学路の途中の39マートで購入したものである(ちなみに味は梅・昆布・明太子の三つ)。
そういえば、こいつらが売ってた39マートに職業体験しに行ってる生徒もいるのか。
そう思っているうちに、昼食タイムはあっけなく過ぎて行った。
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雨読@低浮上…?なのか?(プロフ) - まだ四十八話だったのですが、続編の考査編へ移行させていただきます!これからも宜しくお願い致します! (2020年7月26日 16時) (レス) id: 10653b224c (このIDを非表示/違反報告)
雨司@多忙(プロフ) - 更新しました。 (2020年7月10日 13時) (レス) id: 10653b224c (このIDを非表示/違反報告)
雨司@多忙(プロフ) - 更新します。 (2020年7月10日 8時) (レス) id: 10653b224c (このIDを非表示/違反報告)
雨司@元ユリイ(プロフ) - 更新しました。 (2020年6月30日 18時) (レス) id: 2b687b1169 (このIDを非表示/違反報告)
雨司@元ユリイ(プロフ) - お久しぶりです。更新いたします。 (2020年6月30日 17時) (レス) id: 2b687b1169 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スカイハイ転生学園一同 x他9人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/sakyomatsu1/
作成日時:2020年5月12日 16時