X'mas 2018〜N×S〜 ページ4
〈Sside〉
S「何これ……」
わなわなと震える俺の目の前にはトナカイの格好をして、
俺にあるものを差し出す恋人。
N「ん？
なにって……ミニスカサンタ♡」
S「わかるわ！！
バカ！！変態！！」
N「なっ！変態って……！
男はみんな変態でしょ！！」
S「開き直んなよ！！
絶対着ないから！！」
なにが悲しくて36の男がミニスカサンタの格好しなきゃなんないんだよ！
N「え〜〜〜」
ふんっ！とソファにクッションを抱えて座る。
N「ねえ翔ちゃん」
ニノが声をかけてくるがテレビを見てるフリをして無視。
N「翔ちゃんってば」
テレビに集中。
N「しょぉ〜ちゃんっ」
集中……。
N「翔ちゃん……ダメ……？」
S「だああああ！！集中できない！！」
訴えるような声に負けてちらっと見ちゃったのが間違いだったよ！
完全にショボンとした上目遣いにやられた！！
S「……ったよ……」
N「え？」
S「わかった……今年だけだからな……」
N「まじで？やった！」
急にご機嫌になって俺にあのミニスカサンタの衣装を差し出す。
脱帽した気持ちで受け取って、脱衣所へと向かう。
N「翔ちゃん」
S「ん〜？」
N「ありがとう、大好き」
S「っ！」
あまりにも幸せそうな顔で言うもんだから、
恥ずかしくなって逃げ込んだ。
S「あの、着たよ……」
ソファでスマホをいじっていたニノに後ろからおずおずと声をかけると、
ピクッと反応して一瞬で振り返った。
何も言わずに上から下まで舐め回すように見られて、恥ずかしさが増す。
S「あ、の……」
声をかけようとしたらガシッと肩を掴まれた。
驚いてニノの顔を見つめると真っ直ぐな瞳にドキッとした。
N「超可愛い、まじ可愛い、マキシマム可愛い」
S「マキシマム……懐かしい……」
ってそこじゃない！
そんな真面目な顔で言うことか！
S「もう着替えていいよね？
……わっ！！」
お姫様抱っこをされ、ふわっとなったスカートを慌てて抑える。
S「は！？ちょっ！おい！どこ行く気だよ！？」
鼻歌を歌いながら歩くニノの思考についていけない俺。
N「ん？やだな〜言わせないでよ。
今日は聖なる夜だよ。
恋人のすることは一つでしょ♡」
S「〜っ！やっぱ変態だぁー！！」
*
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作者名：あーこ | 作成日時：2018年11月3日 0時
