＊25＊ ページ25
和side
休憩しようと思って、声をかけようとした。
声より先に手が動いた。
ぐいっと手を引き寄せたたら思ったよりも顔が近くなってしまった。
化粧っ気のないその顔は、吸い込まれそうな程の透明感だった。
咄嗟にパーソナルスペースを確保する為にゆっくり離れる。
するとみるみる内に顔から耳まで赤くなっていく目の前の彼女。
どこか痛いのかと思ったけど、この反応は…。
和「っ///」
自分も顔から火が出そうになる。
たぶん俺も耳が赤くなってるだろう。
この反応は期待してもいいのか？
脈アリと思っていいのか？
和「ん、なんか恥ずいな…」
私「はい、恥ずかしいです、この状況が…」
Aさんは必死に冷静を取り戻そうとしてるのか、顔は真っ赤なのに表情は真顔だ。
和「くふっ、すごい顔(笑)」
可愛くてからかいたくなる。
小学生みたいだ。
私「うぅ、ちょっと頭の中が整理仕切れなくて…」
また沈黙する空間。
彼女はそれに耐えきれなくなったのか、頭をぶんぶん振って、
私「し、仕事しますね…」
ジャーーとシュレッダーの音が響く。
俺はどうしたらいいのか分からなかったけど、とりあえず資料の整理を再開した。
無言のまま作業を続けて1時間程経っただろうか。
とにかく気まずい空気が流れていたが、救世主が現れた。
ガチャ
藤「Aちゃーん？進んでるー？」
私「あっ、藤野さん！」
なんだか彼女もホッとしている。
藤「キリのいいとこで終わっていいからね！あっ、そうそう今週の金曜日に、ウチの部署の歓迎会あるから、2人とも来なさいよ〜」
和「えっ、強制参加っすか？」
藤「もちろんよ、ウチの部署人増えたし、こういうのはちゃんとしましょう」
彼女もあまり乗り気ではないが、藤野さんからの誘いなので断れない。
私「はい、分かりました」
藤「ん、ってことでよろしくね」
藤野さんが部屋を出て行き、また2人の空間になる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 204人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みょーちん
| 作成日時：2019年1月22日 0時
