episode１４秋side ページ14
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弁当を食べ終わり、優誠たちと話していると、クラスメイトの野口栞奈がガタッと音をたてて立ち上がった。
栞奈の席は優誠の後ろだったので、優誠はびくりと肩を揺らして反射的に振り向く。
俺はというと、栞奈とは昨年も同じクラスで話したことがあり、彼女が突発的な行動をとることを知っていたので、そこまで驚きはしない。
「横田くん、ちょっと秋借りていいかな！」
「え、あぁ、いいけど」
「栞奈、お前声でかい」
「あっ、ご、ごめん……！」
ちなみに横田というのは優誠の苗字で、よこたゆうせいと読む。
優しくて誠実だなんて良い名前だが、優誠はそれとはかけ離れたやつで、よくトラブルを起こすので先生に怒られている。
以前、クラスの大人しい女子と隣のクラスの美人で二股をかけていた時はさすがに叱った。
優誠ではなく遊性とかに改名した方がいい気がする。
そんなことを考えている内に栞奈に連れられて屋上への階段の踊り場に来た。
屋上は立ち入り禁止なので、この階段を使う人はほとんど居ない。
もっとも、優誠はハッテン場云々と言っていたが、俺には縁のない話だ。
「……それで、栞奈、何の用なんだ？」
「秋さ、今朝南ちゃんになんか言われたでしょ」
「おー。俺とこたろうが付き合ってるとか言われたぞ、発想力すげぇよな」
今朝のことを思い出してへらっと笑うが、栞奈は笑わない。
「最近、南ちゃんの腐力増してるんだよね……ごめんね秋」
「浮力？ あいつ飛ぶのか？」
「違うよ、腐るの方。腐女子の話されなかった？」
「あぁ、そういう……別に偏見ないからいいけど、なんかあったのか？」
随分と悩ましい顔をしている。
栞奈のこんな顔を見るのは、去年の９月、飼育小屋のドアを壊したことを深刻に悩んでいたあの時以来だと思う。
あの時は俺と栞奈で直してことなきを得た。
「まさか、また飼育小屋のドア壊したのか……？」
「違うの、もっと深刻なの……」
そう言ってうつむいた栞奈に首を傾げるとほぼ同時、昼休みが終わるチャイムが鳴った。
「ごめん秋。放課後また呼びに行くから今日は岬くんと帰らないで待っててくれる？」
「おー」
ばたばたと教室へ走って帰る栞奈。
相変わらず騒がしいやつだ。
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綾音日和。@たこむし(プロフ) - 柚李さん» ありがとうございます！ 更新頑張ります！ (2017年2月21日 19時) (
レス) id: 61bdcd300b (このIDを非表示/違反報告)
柚李(プロフ) - テストお疲れ様です！ これからも更新頑張ってくださいね！ 応援してます♪ (2017年2月21日 17時) (携帯から) (レス) id: 08c9ef1253 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾音日和。@たこむし | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aromalight2/
作成日時：2017年1月19日 21時
