episode４７ ページ10
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食器洗いをしたり風呂に入ったり、テレビで見たトランプマジックを真似してみたり。幸太郎と色々して、日曜は終わった。
俺らのアパートは、玄関を入ってすぐにキッチンとリビング、風呂とトイレ、その他に小さいが二部屋あって、そこをそれぞれの自室にしている。勉強机とベッドを置くともう一畳程度の空きしかなくなる。俺も幸太郎も、わりとそういう狭いところが好きで、文句はない。ちなみに俺は時々寒いからと言って幸太郎のベッドに潜り込んだりしている。狭いのを更に狭くする鬼畜の所業だが、幸太郎はむしろ快く迎えてくれるし、本当に温かいので助かっている。
翌日、月曜日。登校すると、栞奈の席の前に早川が座っていた。なんだ、こう、よくある風景だ。自分の席ではないが、話したい人の近くの席が空いていたらちょっとお借りしますね、みたいな。そんな感じで、早川が栞奈の前の席に座って後ろを向き、栞奈に話しかけていた。中々に人見知りな栞奈はだいぶ困っているように見える。
「栞奈」
「あっ、秋」
俺の声に振り向くや否や、露骨にSOSの視線を送ってくる。やっぱりグイグイ来る早川に困っていたようだ。ここはさらっと助けてやろう、俺と栞奈の仲だしな。
「ちょっと今いいか？」
「あ、うん、いいよ」
「悪いな早川、栞奈借りるぞ」
「んー、ざんねーん。あはは、またねー栞奈ちゃん。ところで秋くんは栞奈ちゃんのこと好きなの？」
「えっ！？」
俺に言われて立ち上がった栞奈に軽く手を振りながら早川は言った。栞奈はびっくりして声を上げた。まあ好きでもない男と変に噂になるのも嫌だろうし、かと言ってここで盛大に否定するのも失礼だ。
「友達としてな。あと、栞奈はグイグイ来んの苦手なんだよ覚えとけ」
「なーんだ。残念だったね栞奈ちゃん」
「え、わ、私別に……」
「ほら行くぞー」
関わると面倒くさい早川から逃げるように栞奈の手を引いて教室から出て、廊下を少し歩いて立ち止まる。
「災難だったなー朝から。あいつ面倒くさいから次から早めに逃げろよ？」
「うん、あ、でも、……何でもない、そうするね。ありがとう」
「困ったら言えよー、じゃあな」
「(……朝からいいことあったな。早川くんにちょっと感謝しちゃうかも……)」
栞奈の頭を軽くぽんぽんとしてから教室に戻る。幸太郎にお疲れさまと言われたので、早川をちらりと見てから、おー、と返した。
あと一ヶ月もしないうちに体育祭……この一週間も、忙しくなりそうだ。
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綾音日和。@たこむし(プロフ) - 腐った林檎さん» ありがとうございます！なかなか更新できませんが、コメントとても励みになります！ (2017年6月23日 18時) (
レス) id: 88af71ac7b (このIDを非表示/違反報告)
腐った林檎 - 更新頑張ってください！このシリーズ大好きです♪ (2017年6月23日 17時) (レス) id: ad9b3355a7 (このIDを非表示/違反報告)
綾音日和。@たこむし(プロフ) - 抹雨喇らいとさん» ありがとうございます！気づくのが遅くなってすみません、更新頑張ります！ (2017年5月15日 17時) (レス) id: 1e9658af6f (このIDを非表示/違反報告)
抹雨喇らいと - 引っ越すんですか！いろいろと大変かと思いますが更新ファイトです！応援してます(*´∀`)♪ (2017年5月8日 21時) (レス) id: f0fdb2d6f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たこむし | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aromalight2/
作成日時：2017年4月19日 23時
