16. Side 主人公 ページ43
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「どうして……どうしてここに」
此処にいるはずのないその人物に、Aは鳩が豆鉄砲を食らったかのような表情を浮かべた。
「……その事も含めて、外の休憩所で話さない？」
言ってふわり、と悪戯っぽく笑う相手に、Aの胸は否応なしに高鳴ってしまう。
それでも何とか平静を取り戻し“天使の微笑み”を作ってみせると、相手はどこか寂し気な視線を寄越した後、先に廊下を進んで行った。
***
人気のない休憩所のベンチに、２人は並んで腰かける。
だがその間には、まるで見えない誰かを挟んでいるかのような妙な空間ができていた。
「びっくり、した？」
その瞳に見つめられ、その美しく凛とした声で言われて、Aは少しだけ視線を逸らしてから静かに頷いた。
「まさかこんなところで……清華と会うなんて、思ってなかったから」
Aが「なぜここにいるのか」と問うと、清華は経緯をひとつひとつ丁寧に説明した。
結論から言うと、清華がここにいるのは仕事のためだ。
清華の勤める衣装制作会社は主にミュージシャンやアイドルの衣装を手掛けている。
エイベックスやソニー、ユニバーサルミュージックなど大手の企業と提携しており、海外から活動のため来日したアーティストの衣装なども作っているらしい。
今回、清華のチームは『2PM』の衣装制作を依頼された。
といっても普段、日本以外での活動は韓国の会社が衣装制作を請け負っていて、清華の会社は『2PM』が日本活動をする時だけ請け負っている。
だが今回、やむを得ない事情により急遽、清華の会社へ依頼が飛んできたのだと言う。
本来、制作スタッフと実際に着るアーティストが対面する事はない。
だが今回は急な依頼だったことから、現場で本人たちと話し合いながら最終調整するため、此処へ来た。
……――という訳だ。
「日本で渡された今日のパンフレットに『防弾少年団』って書いてあって。
もしかしたらAに会えるかもしれない、って思ってた」
そしたら本当に会えた、と清華が笑う。
Aはそれを、ただただ“天使の微笑み”を浮かべて聞いていた。
「そう言えば、手紙。読んでくれた？」
清華に聞かれ、Aは少しだけ返答に困る。
「擦り減るほど読んだ」なんて、口が裂けても言えない。
だからなるべく微笑みを崩さないよう、口調も努めて平静に答えた。
「うん。読んだよ。」
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グミカン(プロフ) - hさん» コメントありがとうございます…!! わわ、楽しみに待っていただける事、嬉しく思います…!! これからも楽しんで頂けるよう頑張るので、お付き合い頂けると嬉しいです…!! (2019年11月12日 18時) (
レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
h(プロフ) - お疲れ様でした！次も楽しみ〜！ (2019年11月11日 8時) (レス) id: 9473de3ca6 (このIDを非表示/違反報告)
グミカン(プロフ) - シオンさん» コメントありがとうございます〜！嬉しいお言葉、ほんとうに励みになります！TT わわ…!! ご指摘ありがとうございます!! スンシム氏、読者の方には申し訳ないです…!! すぐに書き換えさせて頂きますね…!! 今後ともお付き合い頂けると嬉しいです。。 (2019年11月7日 19時) (レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - はじめまして! オススメから読んでみたら面白くてイッキ見してしまいましたw これからどうなっていくのかスゴく気になります！ 1つだけ気になったのがヨンタンって書いてましたが、その頃はまだ居ないのでスンシムの方がいいのでは？と思いました。更新楽しみにしてます (2019年11月7日 14時) (レス) id: 761c706174 (このIDを非表示/違反報告)
グミカン(プロフ) - かむたんさん» コメントありがとうございます〜TT そう言って貰えて、とても嬉しいですし感謝です…!! これからもお付き合い頂けると、幸いです。。 (2019年11月3日 11時) (レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グミカン | 作成日時：2019年11月2日 18時
