趣味で歌い手やってたんですが、【stpr】

会合の意図 ページ20

side.satomi







二人のやりとりを傍観しながらしみじみ思う。

さすがななもり、我らがすとぷりリーダー。

Aが完全に翻弄されてんのウケんな。







しかし、ひとり取り残されているこの状況は些か面白くない。





こほん、とひとつ咳払いをする。









さ「もしもし、俺がいるの忘れてませんかねぇ」





頬杖を付きながらそう言えば、なーくんは「えー？」なんてにやにやしながら見てくる。


分かった上でやっている彼はなかなかに意地が悪い。




『なーくんが年上からかって遊んできますさとみ先生…！』

な「あーやっぱ年上なんだ？」

さ「俺とタメだよ」

な「へえ、年下って言われても違和感ないけど」

さ「あー…まあまあまあまあ」

『やめて吟味する様な目で見ないで』





咄嗟にメニュー表で顔を隠すA。




別段容姿が幼いわけじゃないんだけどな。


黙っていれば顔も整ってるし年相応だと思う。




黙っていれば。







………ああ成程、と一人納得する。






さ「落ち着きがないのか」

『あ？』




喧嘩売ってんのか、とメニュー表から目だけ覗かせて睨みつけてくる。





さ「ごめんA…図星言っちまったな…」

『さとみお前ちょっと表出ろ』

さ「きゃーAちゃんこわぁーい」

な「wwwwwww」









そこへ、扉をノックする音。

どうやら頼んだ食事が来たみたいだ。

先程まで目くじらを立てて怒っていたAはどこへやら、『おいしそう…』と目をキラキラと輝かせていた。









A、お前そういうところだからな。笑


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