ネクタイを緩めたら。【センラ】

センラ22 ページ23

するとセンラさんが振り返った。




セ「ん、ええ子。」




そして頭にぽん、と割と強めにくしゃっとされる



「こ、子供扱いしないで下さい…」



セ「はいはい、w」




体の芯から温まるような、




そんな感じがした。



その時、ガクン！！




とエレベーターが傾いた。





「嫌っ！」

セ「っ、何や？！」




するとスピーカーから




《大丈夫ですか！
思った以上に老朽化が進んでおりまして…》



話をまとめると、




このエレベーターが古くなりすぎて




揺れてしまったらしい。





《落下する事は無いと思うのですが…》





「落下？！」


セ「まだ外にはでられないんですか？」





《もう少しで作動するはずです。
申し訳ありませんがもう少々お待ちください…》






プチっと回線が切られた。





怖くて震えが止まらない。




落ちたらどうしよう、このまま出られなかったら…






セ「…大丈夫や。大丈夫。」






センラさんの温もりに包まれた。





体育座りのように膝を立てているセンラさんの




足の間にすっぽり収まっている状態。





そしてセンラさんの首元に顔を埋めているため、





密着度が高いというか、





心臓の音まで伝わってくる…




「せ、センラさ「ええから寝とき。」




抱きしめられたまま




頭に手を置かれ、背中をぽん、ぽん、




とリズムよく叩かれる。




これじゃあ本当に子供扱い。




でもあまりの安心感とその温もりで





深い眠りへと誘われた。

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