有岡そっくり兄弟

2【ありふれた日】 ページ3

颯side



枕元の目覚ましが鳴って目を覚ます。


下のベットで寝ている塗を起こさないようにそっと部屋から出てキッチンに向かう。


Hey! Say! JUMPのCDを聴きながら朝ごはんと竜二の弁当を用意する。


うちあるCD、Hey! Say! JUMP以外分かんないからね。


あることにはあるんだけど……あんまり聞かないかなぁ。


メンバーの名前も分からないけど、曲は好き。


俺ね、大にぃの声を聞き分けるのは誰よりも得意なんだよ？


もう時期用意が出来そうって頃に皆を起こしに行く。


うちは全員朝に弱い。


俺も本当は弱いけど、他の家族がどうしようもないからしょうがない。


まずは中では一番起きてくれる塗。


颯「塗ー、朝だぞ。起きろ」


塗「んー……」


塗はモゾモゾと布団の奥深くに潜っていく。


颯「んーじゃねぇから。起きろって」


塗「眠い……」


全く起きる気配なし。


しょうがない、思いっきり布団を引き剥がす。



塗「寒っ」


まあ、四月も中旬とはいえまだまだ肌寒い。


颯「早く起きろ」


塗「おはよう」


颯「はい、おはよ。ご飯盛ったりしといてな」


塗「ん」


いそいそとパーカーを羽織ってリビングへ向かう塗を見送ってよしっ、と気合いを入れる。


これで楽な方だって言うんだから大にぃと竜二は厄介だ。

3→←1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す