無個性はヒーローになれないっていう話 ページ1
目の前で繰り広げられる攻撃
赤い髪の男の子が体を硬くしてロボットを殴り付ける
ピンクの体の女の子が何かの溶液を出し、ロボットを溶かす
ロボットが倒されて行く
周りにはもう鉄のガラクタとなったロボットのみ
俺はなにも出来ない
戦う彼らを前に戦闘意欲を失っていた
俺の倒したロボット数＿＿＿3体
稼いだポイント数＿＿＿5P
必死に戦った
必死に抗った
ロボットのわずかな接続部分
上から落ちてくる瓦礫
狙えるところを狙い、使えるものは全て使った
それでもたったの5P
理由は明確
俺が戦いの中で使う刀が全くロボットに対し、歯が立たなかった
俺の刀はロボットに引っ掻き傷を付けることしか出来ない
ロボットの分厚い鉄は無情にも俺の刀を弾き飛ばす
あわよくば折ってしまえとやってくる
俺は刀を静かに鞘に戻す
キンッという音と共に刀が鞘に収まる
足に力を込め、超高速で駆け出す
向かった先は落ちてくる瓦礫の下
そこには足を痛めた女の子
落ちてくる瓦礫に絶望的な顔を向ける
今、俺に出来ることを
俺は無個性だ
そんなことはわかりきった事実で真実
魔法使いでも現れない限り変わらない
でもそれは何かを諦める理由にはならないし、諦めるつもりなんてない
それでも、この世には出来ないことがある
例えば人が何の助けもなく空を飛ぶとか
例えば死んだ人を甦らせるとか
例えば＿＿＿俺が今この残り少ない時間で雄英合格になるくらいのロボットを倒すとか
『ケガはない？』
俺は腕の中の女の子に尋ねる
腕の中の彼女は元いた所と俺の顔を見て目をパチクリさせている
『大丈夫そうだから俺、行くね』
そう笑いかけ、ゆっくりと地面に下ろす
そのまま静かにその場を去る
今、俺に出来ることを
『助けを求めるところにたちまち参上ってね』
ケガはなるべくしない方がいい
大ケガはよくない
一本離れた中央の道から大きな音が聞こえる
それに伴い叫び声も聞こえる
『………ごめん、一回だけだから…………』
目に溜まった涙を腕に結んだ赤い紐をこぼす
そうして乱暴に涙を拭うと俺は走り出した
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ねこあり(プロフ) - 名無しさん» ふおぉぉぉぉお！！！ありがとうございます！！！！更新遅くなってしまってすいません！！！頑張ります！！！ (2019年6月1日 16時) (
レス) id: 23e5ecff0c (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ふおぉぉぉぉおおおおお、めっちゃおもろいぃぃぃぃぃいいい((殴 更新頑張ってくだせぇ← (2019年5月7日 3時) (レス) id: 277d330b38 (このIDを非表示/違反報告)
ねこあり(プロフ) - ユユユさん» コメントありがとうございます！今日からしっかり更新していきたいと思うのでお願いします！！！ (2018年12月6日 19時) (レス) id: 23e5ecff0c (このIDを非表示/違反報告)
ユユユ - すごく面白いです！更新頑張って下さい。応援してます！ (2018年12月5日 2時) (レス) id: f0e41eea19 (このIDを非表示/違反報告)
ねこあり(プロフ) - フユキさん» 流石です笑 (2018年11月20日 1時) (レス) id: 23e5ecff0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこあり | 作成日時：2018年11月3日 1時
