ハウス90.。 ページ47
あれから一か月。
照史くんが結婚してからすぐに照史くんはこの家を出ていってしまった。
新しい家庭を築くため、貯金していたお金で大きな一軒家を買ったらしい。
照史くんの奥さんのお腹には赤ちゃんがいるらしく。
"この家を頼むわ！"と言った照史くんはこの家を出て幸せな日々を過ごしている。
『私もこの家で過ごすの今日で最後か……』
照史くんが出ていってからしばらくの間、大毅くんと望さんと三人で暮らして。
相変わらず騒がしい日々に笑いが絶えなかったのも今日で最後になった。
「いつまでそこに座ってんねん」
『へへっ…なんか離れたくなくて』
大きな荷物を持った望さんが面倒くさそうにこちらを見下ろしていて。
そんな望さんはソファに座っている私の隣に腰掛けていた。
『四人で過ごせてほんまに良かったなぁ』
「…最初はどうなることかと思ったけどな」
『ここで過ごした日々は絶対忘れへん！』
「ふはっ…お前ほんまに何も変わってへんな」
"懐かしいわ"そう言って馬鹿にしたように笑う望さんに何だか恥ずかしくなって。
ちらっと望さんの方を見れば、至近距離で目が合ってしまった。
私と望さんは二人でこの家を出ることになった。
なんと！新しいマンションを借りて同棲することに！！
合鍵というものを持てること、望さんと狭い部屋で二人で過ごせること、望さんがいきなり"同棲せえへんか？"と誘ってくれたこと。
何もかもが嬉しすぎて飛び跳ねていたけど、いざこの家を離れると思うと寂しいものだ。
…それにこの家には大毅くん一人だけになってしまうんよなぁ。
"なぁ！行かんといて！！""寂しいって！一人は嫌や！！"と泣きついてきた大毅くんが懐かしい。
しばらく家の中を見渡していると隣から"なぁ"という声が聞こえてきて。
"何ですか？"と言って振り返れば望さんはポケットから何かを取り出していた。
「俺らも…そろそろ結婚するか」
そう言って目の前に差し出された指輪に驚きが隠せなくて。
あまりにも突然のことに私は"へっ？"という間抜けな声を出してしまった。
これはまだスタート地点に過ぎないのかもしれない。
私たちの道のりはまだまだこれからなような気がします。
この家で過ごせて、この家族に出会えて、望さんと出会えて、本当に良かった。
シ ェ ア ハ ウ ス
END
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ブラックな少女 - 始めまして、笑いあり、ドキドキありの、お話で面白かったです！個人的に流星くんがすきでした！ (2022年8月7日 21時) (
レス) @page49 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ちゃきさん» 初めまして(^^)コメント残していただき本当にありがとうございます…！そう言っていただき嬉しいです(:_;)面白かっただなんて…ありがたいお言葉ありがとうございます…！また機会があれば書こうと思っているのでそのときはぜひ見にきてくださいね(..)！ (2021年10月7日 16時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - 初めまして！毎回更新されるのを楽しみにしていたので完結してしまったのが少し寂しいですが、キュンキュンできて本当に面白かったです！このシリーズはずっと読んでいられるのでまたいつか出るのを楽しみにしてます！ありがとうございました！ (2021年10月4日 22時) (レス) id: 29b8e7862d (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - manaさん» わわっ！そう言っていただきとても嬉しいです！(:_;)続編希望のお言葉まで本当にありがとうございます(..)続編の件ぜひ検討させていただきますね！また書くことになったときはよろしくお願いいたします！(';')** (2021年5月3日 11時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
mana(プロフ) - とても面白かったです！もし良ければ続編希望です！ (2021年5月3日 0時) (レス) id: be6f20fff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2021年2月21日 18時
