ハウス49. ページ5
あれから数時間後。
私は今照史くんの部屋にいる。
目の前の照史くんはどこか苦しそうに眠っていた。
「ったく…二人揃って風邪引くってどういうことやねん」
『絶対昨日のベランダ対決のせいですよね』
そう、朝二人がリビングに来なかったのは二人とも高熱を出していたから。
照史くんは死んだように寝ていたけど大毅くんは重い身体を何とか動かしてリビングまで報告しにきたらしい。
…正直あの瞬間お化けが出たのかと思ったけど。
照史くんの部屋に入ってくる望さんはどこか面倒くさそうに頭を掻いていた。
『大毅くんの方は大丈夫ですか？』
「あいつやっと寝たわ」
小さな声でそう聞けば渋々返事をしてくれた望さん。
そんな望さんは手のかかる大毅くんの世話をするのに相当疲れてしまったみたいだ。
私は照史くんの付き添いをして望さんは大毅くんの付き添いをして。
一気に慌ただしくなってほんの少しだけやり甲斐を感じてたり。
「望！どこ行ってん！！お腹空いた！！望！！」
「うわ、あいつ起きやがった」
すると照史くんの部屋の外からそんな大毅くんの声が聞こえてきて。
私は面倒くさそうに部屋を出る望さんをしばらく見つめていた。
大毅くんは熱を出すと相当手がかかるらしい。
"唐揚げ食べたい！"という大毅くんの声が聞こえてきて思わず笑みが零れてしまった。
『望さん、私コンビニで色々買ってきます』
「あぁ、頼むわ」
そういえば朝から何にも食べていない。
そう言い残して大毅くんの部屋を出ようとすれば背後から"唐揚げ買ってきてな！"という大毅くんの声が聞こえてきた。
「病人は大人しく寝てろ」
「Aといちゃいちゃできひんかったから怒ってる！！」
「いちいちうるさいねん、てゆうか風邪引いてるくせに揚げ物食うな」
「唐揚げ！唐揚げ！唐揚げ！」
こりゃあ…大毅くんの世話をするのは大変や。
"まじで黙れ"と言って大毅くんをベッドに寝かす望さんが可愛らしく見えて思わず笑ってしまった。
「なぁ、Aのどこが好きなん？なぁなぁ？」
「うるさいねん、さっさと寝ろ」
「さっきAに抱きついてたやろ？俺らの見てないところでそんなことしてんねや〜？」
「はぁ？別に抱きついてへんし」
そんな二人のやり取りを聞きながら私は家を飛び出した。
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ブラックな少女 - 始めまして、笑いあり、ドキドキありの、お話で面白かったです！個人的に流星くんがすきでした！ (2022年8月7日 21時) (
レス) @page49 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ちゃきさん» 初めまして(^^)コメント残していただき本当にありがとうございます…！そう言っていただき嬉しいです(:_;)面白かっただなんて…ありがたいお言葉ありがとうございます…！また機会があれば書こうと思っているのでそのときはぜひ見にきてくださいね(..)！ (2021年10月7日 16時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - 初めまして！毎回更新されるのを楽しみにしていたので完結してしまったのが少し寂しいですが、キュンキュンできて本当に面白かったです！このシリーズはずっと読んでいられるのでまたいつか出るのを楽しみにしてます！ありがとうございました！ (2021年10月4日 22時) (レス) id: 29b8e7862d (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - manaさん» わわっ！そう言っていただきとても嬉しいです！(:_;)続編希望のお言葉まで本当にありがとうございます(..)続編の件ぜひ検討させていただきますね！また書くことになったときはよろしくお願いいたします！(';')** (2021年5月3日 11時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
mana(プロフ) - とても面白かったです！もし良ければ続編希望です！ (2021年5月3日 0時) (レス) id: be6f20fff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2021年2月21日 18時
