ハウス79. ページ36
≪ お前…あいつとおるときの方が楽しそう ≫
≪ 嘘つけ、にこにこ笑ってたくせに ≫
やっと聞けた望さんの本音に驚きが隠せなかった。
じーっとこちらを見下ろす望さんに私はただ"そんなことないです"と言うだけだった。
「嘘つけ」
『やからそんなことないですって言ってるじゃないですか！』
「俺とおるときのお前いつも楽しくなさそうや」
『それは…望さんのことが好きやからですよ！！』
そう言って頭を掻く望さんに心にぽっかりと穴が開いた気持ちになって。
気づいたときにはそう叫んでしまっていた。
『好きやから意識してしまうのは当たり前じゃないですか！』
『望さんとおるときはいつも緊張してまうし正直本当の自分見せられへんときもあります…！』
一度爆発してしまったら止まらなくて。
私のことを何にも分かってない望さんにも望さんのことを何にも分かってない自分にも腹が立った。
『それぐらい望さんが好きなんです！！』
気づいたら目から一粒の涙が流れていて。
目の前の望さんは驚いたようにこちらを見つめていた。
『望さんの馬鹿！！！』
そう言って望さんの部屋を出れば一気に疲労感が襲ってきた。
.
あれから私はベランダで空を見つめて。
しばらくぼーっとしていると後ろから"安藤さん"という神山くんの声が聞こえてきた。
『神山くん…どうしたん？』
「たまたま安藤さんの姿が見えたから」
"俺も一緒にいい？"そう言った神山くんに素直に頷くしかなくて。
"良かった…"と言って微笑んだ神山くんは相変わらず落ち着いていた。
「なんか深刻そうな顔してたけど大丈夫？」
『うーん…ちょっと色々あって……』
そう言った私に"そっか…"と言った神山くん。
私と同じように空を見上げる神山くんに気づけば口を開いていた。
『望さん私の気持ち信じてくれてへんみたいで…難しいなぁって思って』
「でも望さんって元々クールな人やん」
『そうやねんけど…伝えようとしても空回りばっかりの自分が嫌になってもうて』
「…そっか」
神山くんはどんな話でも優しく頷いて聞いてくれる。
私はまたそんな神山くんの優しさに甘えてしまった。
「じゃあ…俺にせえへん？」
『え？』
真っすぐな目でこちらを見つめる神山くんに驚きが隠せなくなってしまった。
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ブラックな少女 - 始めまして、笑いあり、ドキドキありの、お話で面白かったです！個人的に流星くんがすきでした！ (2022年8月7日 21時) (
レス) @page49 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ちゃきさん» 初めまして(^^)コメント残していただき本当にありがとうございます…！そう言っていただき嬉しいです(:_;)面白かっただなんて…ありがたいお言葉ありがとうございます…！また機会があれば書こうと思っているのでそのときはぜひ見にきてくださいね(..)！ (2021年10月7日 16時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - 初めまして！毎回更新されるのを楽しみにしていたので完結してしまったのが少し寂しいですが、キュンキュンできて本当に面白かったです！このシリーズはずっと読んでいられるのでまたいつか出るのを楽しみにしてます！ありがとうございました！ (2021年10月4日 22時) (レス) id: 29b8e7862d (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - manaさん» わわっ！そう言っていただきとても嬉しいです！(:_;)続編希望のお言葉まで本当にありがとうございます(..)続編の件ぜひ検討させていただきますね！また書くことになったときはよろしくお願いいたします！(';')** (2021年5月3日 11時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
mana(プロフ) - とても面白かったです！もし良ければ続編希望です！ (2021年5月3日 0時) (レス) id: be6f20fff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2021年2月21日 18時
