ハウス65. ページ22
翌日。
最近いいことばかりだ。
今日も無事に大学が終わり、鼻歌を歌いながら鞄に荷物を詰めていると後ろからトントンッと肩を叩かれた。
『あ、神山くん…！』
「安藤さん、途中まで一緒に帰らへん？」
そう言ってこちらを見つめる神山くんに私は慌ててスマホを確認して。
望さんからの着信もメッセージも届いていないことを確認した私は"ええよ！"と言って鞄のチャックを閉めた。
「…良かった」
そう言って安心したように微笑む神山くんの笑顔はとても可愛らしかった。
.
あれから私と神山くんは大学を出て二人で歩いて。
いつも一人で乗っている電車も友達と乗っているからなのかちっとも苦ではなかった。
『えぇ！神山くん一人暮らしなんや！』
「大学生になると同時に引っ越してさ」
『でも一人って寂しくない？』
「そんなことないで、好きなことできるし割と満足してる」
神山くんの言葉に驚きが隠せなくなって。
せっかく仲良くなれたのに神山くんのことを何にも知らなかったんやなぁ…と思うと情けなくなった。
昔は私もずっと"一人暮らしがしたい！"って思っていたけど。
今じゃちっともしたいと思わなくなってもうたなぁ。
そういえば…私がシェアハウスをするきっかけも"一人暮らしがしたい！"って親と喧嘩したからやったっけ。
『……懐かしいなぁ』
「ん？何か言った？」
心の声がつい漏れてしまって。
不思議そうにこちらを見つめる神山くんに私は慌てて"何でもない！"と言った。
『じゃあ私この駅やから』
「家まで送るわ」
『え、そんなん悪いって！一人で帰れるから気遣わんといて！』
「どうせ暇やし安藤さんともうちょっと話したいから」
慌てて断る私にそう言った神山くんは"あかん…？"と言って。
神山くんの純粋な目に私は"ええよ"と言うことしかできなくなってしまった。
.
あれから私と神山くんは電車を降りて。
家に着くまでの間、他愛もない話をして盛り上がっていた。
すると目の前から見覚えのある人物が歩いてきて。
片手にポケットを突っ込むその人はこちらを見るなり驚いたような顔をしていた。
「お前こんなところで何してんねん」
そう言ってこちらを見つめる望さんは相変わらずかっこよかった。
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ブラックな少女 - 始めまして、笑いあり、ドキドキありの、お話で面白かったです！個人的に流星くんがすきでした！ (2022年8月7日 21時) (
レス) @page49 id: 3cbd83fd77 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - ちゃきさん» 初めまして(^^)コメント残していただき本当にありがとうございます…！そう言っていただき嬉しいです(:_;)面白かっただなんて…ありがたいお言葉ありがとうございます…！また機会があれば書こうと思っているのでそのときはぜひ見にきてくださいね(..)！ (2021年10月7日 16時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃき(プロフ) - 初めまして！毎回更新されるのを楽しみにしていたので完結してしまったのが少し寂しいですが、キュンキュンできて本当に面白かったです！このシリーズはずっと読んでいられるのでまたいつか出るのを楽しみにしてます！ありがとうございました！ (2021年10月4日 22時) (レス) id: 29b8e7862d (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - manaさん» わわっ！そう言っていただきとても嬉しいです！(:_;)続編希望のお言葉まで本当にありがとうございます(..)続編の件ぜひ検討させていただきますね！また書くことになったときはよろしくお願いいたします！(';')** (2021年5月3日 11時) (レス) id: ccea52b7dc (このIDを非表示/違反報告)
mana(プロフ) - とても面白かったです！もし良ければ続編希望です！ (2021年5月3日 0時) (レス) id: be6f20fff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りってぃ
| 作成日時：2021年2月21日 18時
