執事27. ページ27
翌朝。
目を覚まして慌てて重岡の部屋へと向かう。
部屋の中に入れば神山と楽しそうに話している重岡がいた。
「あ!A様!!」
『何や…めっちゃ元気やん……』
にこにこ笑いながらこちらに手を振る重岡。
怪我をしたところは神山に手当てしてもらったのか絆創膏が貼られていた。
昨日の夜はしばらく重岡の部屋にいたけどさすがに寝るときは自分の部屋に戻って。
少しだけ心配で寝られなかったというのに重岡は朝からとても元気だ。
「A様、起こしに行けなくてすみません」
『大丈夫やで、いつもより早く起きてもうただけやから』
申し訳なさそうに神山がそう言ってくるけどそんなこと気にしない。
慌てて重岡の元へと行けば重岡は相変わらずにこにこ笑顔を浮かべていた。
『重岡!今日は特別にガーデン連れて行ってあげる!!』
「え?ガーデンって何ですか?」
そう言って微笑めばどこか不思議そうな顔をする重岡。
目の前の神山は"え"と言いたそうな顔を浮かべていた。
"ほら、行くで"と言って重岡の腕を引っ張れば渋々ついてきた重岡。
その後ろから心配そうに見守る神山が渋々ついてきていた。
.
あれから数分後。
「うわあああ!!すっげええ!!!」
あちこちに咲き誇る花の数々。
私の家の裏口にあるガーデンはとても広く鮮やかな花が咲き誇っているのだ。
「A様、ここのガーデンは特定の人しか入れないって……」
『いいの!重岡やからいいの!』
隣から心配そうにそう言ってくる神山にそう返す。
ちらっと重岡の方を見れば子供のように走り回っていた。
『お母さんがフラワーアレンジメントの講師やっててね!
花が大好きなお母さんのために用意したガーデンやねん!!』
「す、す、すごい!!!」
ガーデンにある花はお母さんが丁寧に愛情を込めて育てている。
でも最近は人気講師になりつつあるお母さんの代わりに神山が水をあげていてくれたのだ。
「で、でもここって神ちゃんぐらいしか入れない場所なんじゃ……」
『重岡は神山と同じぐらい大事な執事やからいいよ』
遠慮気味にそう聞いてくる重岡にそう言えば"え!!!"と声を漏らした重岡。
"それって俺のこと好きってことですよね!"なんて追いかけてくる重岡に思わず笑みが零れた。
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りってぃ(プロフ) - のんさん» そう言っていただき本当に嬉しい限りです(T_T)全部作品読んでくださるなんて本当に嬉しいです、のんさんも無理しない程度に作品読んでくださいね(;_;)!お気遣いありがとうございます、これからも頑張ります!(^^) (2020年10月20日 19時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - めちゃめちゃ良かったです(;▽;)一気にファンになりました。今からりってぃさんの全作品読んできます!無理なさら無い程度でいいのでこれからも楽しみにしています!お身体にお気をつけてお過ごしください (2020年10月20日 13時) (レス) id: dc321bd858 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - やさきみさん» やさきみさん!(T_T)いつもコメントいただいて本当に励みになってました、再開してからも早速コメントいただいて本当に嬉しい限りです(-.-)!また作品書いていく予定なので良かったら見てくださると嬉しいです!これからもよろしくお願いいたします!(;_;) (2020年10月19日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - サブレさん» 長い間待ってくださりありがとうございます(T_T)今まで気長に待っていただき本当に感謝してもしきれません!昔の作品にも目を通してくださるなんて本当に何と言っていいか(;_;)これからも全身全霊頑張っていきますね! (2020年10月19日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
りってぃ(プロフ) - しゅー!さん» ただいまです(;_;)本当に長い間待たせてしまって申し訳ないです(T_T)新作もすぐに更新していくつもりなので楽しみにお待ちください!1年間もの間楽しみに待っていただき本当にありがとうございました! (2020年10月19日 17時) (レス) id: 4df73778e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りってぃ | 作成日時:2019年8月14日 20時