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「中間さん？、どうかされました、？」
足が進まなくなって、途中で立ち止まった俺に大毅が話しかける。
「大毅はさ、知りたい、？」
気がつけばこんな事を言っていた。
「ごめ、なんでもな、「…知りたいです、」」
俺の言葉を遮った大毅がバッ、と後ろを振り返る。
「それが、どんな結果になったとしても。」
その言葉は、なんだか力ずよくて。
あぁ、そうや。
大毅は、こういう子やった。意思が固くて、その瞳には一切の迷いが無い。
記憶の無くす前の大毅に少しだけ逢えた気がしてまた溢れそうになる涙を堪える。
「そっ、、か、」
大毅は、もう何も言わなかった。
二人で無言のままある場所まで着いた。
「ここっ、、」
「あ、覚えてる？」
車椅子のストッパーを付けて大毅の隣にしゃがむ。
ココは、俺と大毅が出逢った、コンビニの駐車場。
沢山思い出の場所はあったけれど、やっぱり原点に還りたくて。
「っ、ふっ、んっ、」
突然呼吸を乱す音が聞こえ、慌てて大毅の顔を覗き込めば、大毅は口を抑えながら涙を流していた。
「っ、はぁっ、ふっ、ぁっ、」
「大毅、おもいだした、？」
そういえば、大毅は小さく首を振る。
「なにもっ、わからないんです、でも、絶対に、」
“忘れてちゃいけない事なんやと思います”
「大毅の今の感情は、悲しい？辛い？」
それだけでも聞いておきたかった。
それがたとえ自分へのエゴだったとしても。
「ちゃうんですっ、涙は止まらんけど、なんか心はあったかいんです、」
その言葉に、一筋涙が俺の頬を伝った。
「ふ、泣き虫ですね、」
「淳太…さん、」
「俺の事、教えて貰えませんか、？」
全てを知りたい、そう言った大毅。
「そんな、焦らんでええよ、大毅が何回忘れても、俺が覚えてるから。大毅に何回でも同じ景色見せたるからさ。」
そう言って手を握れば、強く握り返してくれた大毅は左頬を凹ませ、笑顔を見せてくれた。
この笑顔が見れるなら俺は何回でも何万回だって同じ景色を見せたるから。
やから、大毅も俺とゆっくり進んでいこう？
Fin.
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riko(プロフ) - はじめまして！しげじゅん、最高でした！機会があれば、他のしげじゅんのお話も読んでみたいです！更新楽しみにしております！ (2021年8月9日 0時) (
レス) id: 7d25cd713b (このIDを非表示/違反報告)
なな - 初めまして！お話すごく読みやすくて大好きです！もしよかったら、ごめんなさい の設定で弟組がノロウイルスになるお話が見たいです。 (2021年7月22日 13時) (レス) id: 5de29a7f33 (このIDを非表示/違反報告)
佑妃奈(プロフ) - 初めまして！リアル設定で神山智洋くんが喘息を悪化させて入院してしまう話が見てみたいです。すぐに退院できるけ桐山くんがしばらく家に泊めて過保護になる話でお願いできませんか？ (2021年6月28日 7時) (レス) id: f264ee5bd6 (このIDを非表示/違反報告)
みらの(プロフ) - はじめまして「ごめんなさい」すごく好きです!世界観すごいです！！ (2021年6月16日 3時) (レス) id: 7f6c966216 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 初めまして。「ごめんなさい」の世界観、とても好きでした！もし、紗彩様が可能でしたら、またこの世界観でお話を書いて頂きたいです。いつも、お話を楽しく読ませて頂いています…(｡-人-｡) (2021年6月16日 1時) (レス) id: 359f13b86b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗彩 | 作成日時：2021年2月13日 0時
