43 無自覚が一番怖い ページ3
智君ちの玄関の前。
翔が大きな声で文句を言いながらようやくたどり着いた。
「おっも！つーかさすがに起きろよっ！」
「智君すごいね…ここまで引きずられて起きないって」
「……んふ」
「っ、起きたっ」
「はぁ!?おせぇよ！」
「んふ、おはよ」
「おはよじゃねーよ！つーか本当にずっと寝てたのかよ」
「起きてた。翔ちゃんさっき俺んことボロクソに言ってたよね」
「はぁ？そっから起きてたんなら言えよ!」
「だってすげぇ言われようで面白くなっちゃって」
「……」
……どういうことなんだろうか？
それってやっぱり、女を鳴かせたってあの時のこと？
じっと智君を見つめると、へらっと笑う。
「警戒しなくて大丈夫だよ、俺アバンチュールなんてそんな経験した事ないし」
「え？」
「嘘だろ！俺は知ってんだからな？Aは純粋なんだからやめとけよ!?」
「なに言ってんの(笑)翔ちゃんの大切な子に手出す訳ないじゃん」
「信用できねぇ。智君のその雰囲気に何人の女性が騙されてきたか…」
「騙してねぇもん。俺何もしてねぇ」
「それだよ。無自覚が一番怖ぇ」
「……」
どういうことだろう？
翔が言う智君の話は、翔の思い込み？
でも本人が無自覚なのが一番怖い……それは分かる気がする。
思わせ振り？
優しいからみんなが勘違いするのかも。
「……大丈夫」
私がボソッと呟くと、ふたりが同時に振り向いた。
「私勘違いしないし。智君が私を好きになることないと思うし」
「いやぁ、そこまではっきり言われるのも困るけど」
「はぁ？やっぱ狙ってんじゃねえか！」
「んふ、だって好きって止められるもんじゃねぇじゃん」
「だから好きになんねぇつったろ！好きになんな！」
「えー。そんなん断言できねぇよ」
「しろ！今すぐしろ！」
「……」
バカな言い合い。
ていうか、翔の気迫がすごい。
そんなに私がいいのかな。
……でもやっぱり不思議。
なんで今更こんな風に私に執着するんだろう。
「……私翔と付き合ってるわけじゃないからね」
「は！今それ言うか」
「言うよ」
「それはなにか、智君の方が好きって事か」
「違うでしょ。それに智君は私なんか好きにならないよ」
智君がぽかんと口を開けた。
「だってそうでしょ。智君、翔のこと好きだし。翔の大切な人には手を出さないんでしょ？」
翔が私をじっと見つめる。
「……ようやく自覚したか」
*
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やっち(プロフ) - 終わったのですか？続きはないのでしょうか？ (2022年11月24日 7時) (
レス) @page19 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
ねこねこ - 毎日更新楽しみに待ってます！他の作品もあり忙しいと思いますが、こちら側の更新も頑張ってください！ (2020年3月30日 20時) (レス) id: 48a344ee55 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ことさん» ことさん、こんばんは！楽しんでいただいてるようで嬉しいです(o^^o)智君、いい具合にかき乱してくれてます(笑)続きも頑張ります！ (2020年2月28日 20時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
こと - コメント失礼します！いつも楽しく読ませてもらってます！智くんに邪魔されながらははも翔くんとくっついて欲しいです (2020年2月26日 23時) (レス) id: b54b8431a8 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - みかぽさん» みかぽさん、こんにちは！智君にかき乱されたい欲がどうしても出てきてしまう作者です(笑)翔君は余裕そうなのよりガンガンいってほしくていつもとちょっと違う雰囲気にしてます(o^^o)続きも楽しんで書いていこうと思います♪ (2020年2月20日 16時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2020年2月16日 0時
