250“櫻井さん” ページ10
雅「どうだった？出張」
A「うん。勉強になったよ」
雅「そっか、よかったね！扇子は喜んでもらえた？」
A「うん、やっぱり歌舞伎の絵とか、富士山とか食いつきよかった」
雅「やっぱそうなんだ！？」
A「あとは前に、…」
雅「ん？まえに？」
A「…前に櫻井さんが、現地におみやげでもって行ってたけん玉とか竹とんぼとか、遊び方教えたり」
雅「そうなんだ！仲良くなれたんだね」
にこにこそう言ってくれる雅紀に心底ほっとする。
会社の前に着いて一瞬足が止まる。
A「…」
雅「、Aちゃん？」
雅紀はまだ知らないのかな、私たちが別れたこと…
そうだよね、翔君が自分から言うとは思えない。
室に向かうまでたわいもないことを話した。
昨日のテレビの話とか、先週の食堂の週替わり定食がすごくおいしかった、とか。
大丈夫、思ったより緊張してない。
冷静に冷静に。
雅「おはようございます！」
雅紀の後ろから深呼吸して室に入る。
A「…おはようござ、…」
翔君が目に入って、息をするのも忘れるほどの衝撃。
体が拒否反応起こしてるかのように、固まる。
A「……」
雅「、…Aちゃん？」
私が立ち止まったのに気付いて雅紀が振り返る。
心臓が痛い。
苦しいとかじゃない、痛い。
ぐぅぅってこみ上げるものを感じながら、どうにかゆっくり息を吐く。
雅「…どうしたの…」
A「ううん、なんでも」
雅紀を抜かして前に出て。
翔君、…
…いや、櫻井さんの座るデスクの隣に立つ。
A「…おはようございます」
翔「あぁ、おはよう」
今日も新聞を読んだまま。
顔色も変えない。
…そうよね、かすり傷…でもないのよね。
A「お休みありがとうございました」
翔「ああ」
A「…出張も、大変勉強になりました」
翔「それはよかった」
もし顔がこちらを向いたらと思ったら、顔を見ることが出来なくて。
頭を下げて自分のデスクに腰掛けた。
雅紀が櫻井さんに挨拶をしてるのが目に入る。
早く座れって言われてる。
…あぁ、この席地獄だわ…
なんでフられたばっかりの元彼と隣の席にいなきゃいけないの？
かといってどうすることも出来ない。
雅「ニノおはよ！」
和「…はよ」
えっ、
突然目の前に現れた和に驚きつつ。
雅「なーに、ニノまだ機嫌悪ぃの？」
*
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ebi信号(プロフ) - いやいやいや。ちょっと待って…早く寝なきゃダメなのに、止まらないー (2019年12月16日 1時) (
レス) id: 99a6a11134 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - みかぽさん» みかぽさん、こんばんは！翔君の気持ちもJ伝いながら分かり、ようやくこの緊張感から抜け出せそうです(*^_^*)引き続き頑張ります♪ (2018年2月17日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
みかぽ(プロフ) - こんにちは！ 謎だった翔くんの頭の中が垣間見えて心底ホッとしました！！潤くん、ナイス！ 続き楽しみにしてます！ (2018年2月12日 13時) (レス) id: 952df20f4c (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - keiさん» keiさん、こんばんは！そうだったんです、翔君(笑)そしてJの良さが引き立つ！ふたりの気持ちはどうなっていくのか、そして智君は…。引き続き頑張ります(｀･ω･´) (2018年2月11日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - やこさん» やこさん、こんばんは！お互いの気持ちを伝え合うまで後少し！頑張ります☆ (2018年2月11日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2017年12月20日 23時
