270後押し ページ30
早紀さんを見送って和とふたりの帰り道。
和「…最初ね。主任のこと目の敵にしてAちゃんにちょっかいだしてた」
A「え?」
突然なにを言いだしたかと思えば…
和「主任、最初っからAちゃんのこと気にしてたっしょ」
A「っ、」
うそ、そんな風に見えてたのっ、
どこでどんな風にそう思ったのか教えて欲しい、なんて考えてるあたり、
本当の馬鹿なのかも、なんて思えて仕方ない。
和「俺、大学んとき早紀のことが好きだったんだよね」
A「…」
和「だから、早紀にあんな切ない顔させる二股男が許せなくて。しかもAちゃんすげぇいい子なのに、二股男と付き合うとかはしてほしくなくて…まぁ違ったけどね」
A「…」
和「…ほんと、いい迷惑だよね。勝手に勘違いして目の敵にされるって、ほんとあり得ない」
A「…だから櫻井さんに対して失礼な態度取ってたんだ」
和「やっぱ失礼だった(笑)?」
A「うん、ものすごく(笑)」
はははって笑える空気にちょっとほっとしつつ。
和「でも簡単に主任とAちゃん付き合っちゃうんだもんな」
A「…もう別れたけどね」
和「でも早紀言ってたでしょ?そんな簡単に別れるような奴じゃないって」
A「…うん」
和「まぁ、どう出るかはAちゃん次第だけど」
くくって目尻にしわを作って笑う。
そしてすぐに、すっと笑みを消した目が、私を捕らえた。
和「でもね。冗談みたいに言ったけど、俺もAちゃんのこと本当に好きだし、諦める気もないから」
A「え…」
和「今ならもしかしたら落とし時かも…てね(笑)」
ふふんって目を逸らして笑みを浮かべる。
和の言葉が本気か冗談かなんて見極められない。
でも、きっと好きって言葉は本物なんだろうなって。
自惚れてるかもしれないけど、そう思うんだ。
A「…私も、もう一度向きあいたい」
和「…」
A「ダメでもいいから、櫻井さんと、ちゃんと話がしたい」
和「…」
A「…そうしなきゃ、もやもやしたままだもの。櫻井さんの本当の思いも分からないままかも…」
もちろん、私の気持ちを聞いて欲しい、もある。
でももし早紀さんが言うように、なにか櫻井さんが抱えてるんだとしたら…
和「…そうしたきゃすれば?」
A「…うん」
和が後押ししてくれてることも、ちゃんと分かってるから。
…ありがとう、和。
*
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ebi信号(プロフ) - いやいやいや。ちょっと待って…早く寝なきゃダメなのに、止まらないー (2019年12月16日 1時) (レス) id: 99a6a11134 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - みかぽさん» みかぽさん、こんばんは!翔君の気持ちもJ伝いながら分かり、ようやくこの緊張感から抜け出せそうです(*^_^*)引き続き頑張ります♪ (2018年2月17日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
みかぽ(プロフ) - こんにちは! 謎だった翔くんの頭の中が垣間見えて心底ホッとしました!!潤くん、ナイス! 続き楽しみにしてます! (2018年2月12日 13時) (レス) id: 952df20f4c (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - keiさん» keiさん、こんばんは!そうだったんです、翔君(笑)そしてJの良さが引き立つ!ふたりの気持ちはどうなっていくのか、そして智君は…。引き続き頑張ります(`・ω・´) (2018年2月11日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - やこさん» やこさん、こんばんは!お互いの気持ちを伝え合うまで後少し!頑張ります☆ (2018年2月11日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うさこ | 作成日時:2017年12月20日 23時