No.23 ページ27
レイside
私は彼らを本当に私やロンを重ねてみていた。
レ「盗み聞きは感心できないな。そうでしょう？……風」
私が振り返ると風が諦めたように笑っていた。
風「フゥ……やはりばれていましたか。」
風はゆっくりとこちらに近づいてきた。
レ「まあね。……風、今夜少し話せないかな？」
私が訪ねると風は少し驚いたようだった。
風「ええ、大丈夫ですよ。でも、どうしてです？」
本当に不思議そうに尋ねる風に私は笑いかけた。
レ「風だけには私のこと少しは話そうかなって思って。」
風「え……」
目を丸くして驚く風が面白くて、それがまた一段と愛しくてとても幸せだと思った。
レ(きっと元の世界に帰ったらもう二度とこんな風に感じることはできないだろう。)
私はすべてを知っている。これから起こる未来を、どう抗おうにも抗えない結末を……
その結末を話すことはできない。
それだけは隠さなくてはいけない。
皆を守るためならこの命を懸ける。わたしは昔そうちかった。
仲間に迫り来る脅威を自らの命をもってはじめからなにもなかったかのように消し去り、そして守ったものたちの傷を癒し大いなる力を与える雪
それが雪の守護者の使命だと皆は思っている。でも、その使命にはまだ続きがある。
レ(役目を終えた雪は、溶けて消える。か……)
ちらりと風を見ると、風は少し嬉しそうな顔をしていた。
レ「風、ありがとう。あのとき私に名前をくれて。そして、好きだと言って受け入れてくれて……」
いつも１人だった私を風は暖かく包み込んでくれた。
風がいたからきっと運命を受け入れたのだろう。
風「どういたしまして。私の方もお礼を言います。あの時私と生きることを決めてくれてありがとうございます。」
なにも知らないからだろう。
そう爽やかに笑う風が眩しく見えて目を細める。
これで良い。なにも知らなくて良い。
この笑顔が最後の瞬間まで揺らがないようにすれば良い。
レ「訓練に行こうか？その前に……」
私はそっと風の唇を奪った。
風「！？///」
顔を真っ赤にした風を見て私は笑った。
レ「最近できなかったからね。」
そういった私の顔もきっと赤かっただろう。
そう思って歩き出そうとすると
風「レイ……」
チュッ
唇に何かがあたり小さなリップオンが聞こえた。
風「仕返しです。」
そう言って風は走り出した。
レ「待ってよ！」
私はそのあとを追いながらこの時間を大切にしようと心に決めた。
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和堂 桜 - あ あ あ あ あ あ あ あ あ！！！！！・・・・お お 俺（一応女)なんかの名前を神作に載せていただけるなんて！あ あ あ ありがとうございます！！・・・・・・・・・・・更新ガンバッテ！ (2015年4月15日 5時) (
レス) id: 3003df8606 (このIDを非表示/違反報告)
闇薔薇(プロフ) - 面白いです頑張ってください (2015年4月14日 22時) (レス) id: b45b6ce6ea (このIDを非表示/違反報告)
和堂 桜 - 高評価しときましたZe☆ (2015年4月14日 19時) (レス) id: 3003df8606 (このIDを非表示/違反報告)
和堂 桜 - はじめまして！とーーっても面白かったです！これからも読み続けていきますが、( ｀・∀・´)ﾉﾖﾛｼｸ。更新頑張ってください！ (2015年4月14日 19時) (レス) id: 3003df8606 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：吹雪 燐 | 作成日時：2015年4月12日 21時
