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秋から冬になる変わり目の夜。






仕事終わりに仕事仲間の奴らとご飯を食べに行った。






先輩にあたる人が酔っ払って同じ話を何度もした。






「あのな、田中。大人の恋愛っつうもんわな、フィーリングなんだよ、わかるか、フィーリング。」






先輩が言うに恋愛はフィーリングなんだと。






ピンときた相手が運命の人なんだってさ。






ふと思い返してみた。






俺どういう基準で相手を選んでるんだろう。






答えは簡単だった。






愛とかいう曖昧なものの重さを測って選んでいたんだ。






そこに愛を感じたらそれでいい。





こっちからの愛なんてほとんどないに等しかった。





そんなんだった。バカらしい。






そう思いながらもそれが癖になっていく。






俺をそうさせているのは古い傷口がまだ治っていないから。


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作者名: | 作成日時:2015年11月30日 1時

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