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33 sideS ページ34

「雅紀、ニノと一緒にいてあげて」


「えっ、でもー……」


しばらく俺と智くんを交互に見ていた
雅紀だったけど決心したように分かった。と言うと
勢いよく部屋を出て行った。




「……和はまた力が強くなったね。
…ところであの子は和の何なの?」


ふう、と智くんがいつもの窓のところに座る。


「友達だよ。きっと、ニノにとっては一番の」


「友達…ねぇ」


微妙な空気が流れる。
智くんは何か考え込んでるみたいだった。



「どうして潤くんが青龍だって分かったの?」


恐る恐る聞くと智くんは口の端をあげて
ニヤリと笑った。


「翔くんたちが彼を連れてきたとき、
少しだけ気配がしたんだ。
直接会った訳じゃないからはっきりとは分かんなかったけどね」


「……だから記憶を消さない代わりにこの家に住ませようとした?」


「そういうこと」




何か裏があるとは思ってた。
智くんが急に優しくなるなんて
考えられなかったし。

今までだって期待して裏切られてきたからね。


でもこんなこととは思ってもみなかった。
潤くんにとってはこの家に来てしまったのが
運の尽きといったとこだろうか。




「……もし今日会って潤くんが青龍じゃないと分かったら?どうしてたの?」


俺の問いに智くんはきょとんとして平然と答えた。


「そんなの決まってるじゃん。
いつもと同じように記憶消して終わりだよ」


「……」




あなたはいつもそうやっていとも簡単に
俺たちの気持ちを踏みにじって……




「なに、翔くん。怒ってるの?」



自分の指をいじりながら
智くんが素っ気なく言う。



「翔くんが何したって彼はもう逃げられないよ。
それにいつかは彼だってここにくる運命だったんだから」





「……どうせ智くんが呼んだんだろ」



ありゃ。と智くんがおどけた声をだす。



「バレちゃったか。やっぱり翔くんは賢いね」



「……もう行くから」



俺は後ろを振り返らずに
智くんの部屋を後にした。




……彼がどんな表情を
しているのかも知らずに。

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作者名:智帆 | 作成日時:2013年6月22日 9時

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