ご主人様の言う通り (ページ24)

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それからいくつかセットを作って、鏡の前で合わせてみる。
って言っても、元々仕事が忙しくって、服はあんまり持ってないけど。

「うーん、、これかな」

二宮「それ却下」

後ろから口出しする和。

「…んじゃこれ」

二宮「それも却下」

「もう！さっきから却下しかないじゃん」

二宮「俺それがいい」

そう言って指した指の先には、
白いワンピースがあった。
自分でもなんで買ったのか分からないほどの、清楚なワンピース。

「意外と、こういうのが好きなんだね」

二宮「"意外”ってなんだよ」

「いや…」

二宮「早く着替えて来い」

「…はい」

一気に済ませてしまおうと、脱衣場で着替える。
洗面台の小さい鏡に映る、ワンピースを着た私が自分じゃないみたいで、なんだか照れる

ぱぱっと髪をセットして、メイクも、ワンピース似合うようにナチュラルにしてみる。

二宮「もーいくぞー」

その声で急いで、和の所へ向かう。

「終わった！」

二宮「ったく、、早く行くぞ」

「うん」

松本「どっか行くの？」

起きてきた潤くんが訪ねる。

「うん、まぁね」

二宮「デートだよ」

松本「っなに、お前らそういう関係だったんだ」

「ち、違うからね？彼女の"ふり”だよ」

松本「ふーん。」

そう素っ気なく答えるその姿も画になる。

「潤くん今日もお仕事？」

松本「うん。いつも通り料理振舞ってくるよ」

「頑張ってね」

…早く私も仕事探さなきゃ

「和、今日そのデート？終わったら先帰っててくれない？」

二宮「なんで」

「いや、私も仕事探さなきゃと思って」

二宮「あーそれ。別に働かなくていいから。なぁ潤くん」

松本「うん(笑)」

「でも…悪いし」

二宮「はぁ？お前ペットだろ」

「そう……だけどさ」

二宮「はい決定。潤くん頑張ってね」

松本「おう」

そう言い残して強引に私の手を引っ張って家を出る。

「ねぇ、どこ行くの？」

二宮「彼女とよく行ったとこ」

「そっか、そこだと居るかもしれないしね」

その「よく行ったとこ」と言うのは、家から10分ほど歩いた場所にあった。

二宮「ここ」
と言うのは水族館のこと。

「私も近いのに来たことなかったや」
大人気なく、少しはしゃぐ。

二宮「彼女来たらそんなことすんなよ」

「分かってるって！でもさ…こんな私で見返せるの？」

二宮「まぁ大丈夫だろ」

「まぁ…って、不安なんだけど」

二宮「…綺麗だから大丈夫」

自分でも心臓の動きが速くなったのが分かった