ご主人様の言う通り (ページ19)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:49,050 hit

18 ページ19

二宮side

「……、しょーくん、、」

寝言でそうつぶやくモモ。
夢の中でも翔ちゃんしか考えてない。
入り込んでやりたい。
その幸せな頭の中に。
何もかもぐちゃぐちゃにしてやりたい。

心が傷ついた俺はそんな酷いことしか頭に思い浮かばない。

「…誰が拾ってやったんだよ」

心からの声が、思わず出た。

櫻井「…ただいま」

起こしちゃいけないと、こっそり帰ってきた翔さん。

「おかえり」

櫻井「なんだにの、起きてたんだ」

「ちょっとお腹すいてさ」

櫻井「夜ご飯食わなかったのか？」

「まぁね」

櫻井「ん、いい匂い。ほんとにカレー作ってくれてたんだ。」

あんなに一生懸命カレーを作ってたのは、翔ちゃんのリクエストだからだった訳ね

女ってどいつもこいつも単純なんだよな。
結局。
俺より、金持ってて、大人で、魅力的な奴が現れたら、俺なんか捨てて、スグに他のやつに映るんだ。

男なんて、所詮モノ扱い。

櫻井「にのもカレー食べる？」

その声で、現実に戻ってきた。
こんなこと考えたってどうにもなんないのに、

櫻井「どーした…？」

「何もないよ」

櫻井「あっそういや、モモがお前んとこ行かなかった理由、ちゃんと話してなかったな。」

「…理由？ただ俺のことなんてどーでも良かっただけだろ」

櫻井「……そりゃ怒るわな」

「なにが」

櫻井「自分で聞いてみたら？」

「なんで俺がそんなめんどくさいことしなきゃなんねぇんだよ。…もう俺寝るから。」

櫻井「そ？」

俺のお腹はもう空っぽだったみたいで、
カレーはすぐに食べ終わった。
部屋に戻っても、俺の頭は休まらない。

はぁーーバカバカしい。
何が理由だよ。

…怒ってる

…なのに、モモの気持ちが知りたくなった