ご主人様の言う通り (ページ16)

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大野「今日カレー？」

「うん。あの、、、翔くんは？」

大野「あー。残業だって言ってたよ」

「…残業か」

相葉「A落ち込んでるの…？」

「あっ、ううん」

相葉「そう？」

「みんな食べて食べて！」

松本「そうだ。モモの荷物届いてたよ、」

「そうだっけ？」

松本「俺、今日遅くに家出たから。受け取っといたよ」

「ありがと」

松本「部屋運んでるから」

「うん。じゃあそれ片付けてこよっかな～？」

相葉「そうだね！」

・
部屋のダンボールを開けながらも、私の頭は
ずっと働いている。

「…和さん一人でやってくれたんだよね」

そう思うと、また心が痛くなる。
私の部屋の隣には、和さんの部屋があって…
声は聞こえないけど分かる。

泣いてる。静かに。誰にもバレないように。
隣から伝わってくる悲しみでまた私の心は締め付けられる。

「こんなになるなら、あんなこと言うなよ…」

そう言って自分を責めてみるけど、
なんにも変わらない。

部屋にいるのが落ち着かなくて、リビングに戻る。
みんなお仕事で疲れてるみたいで、私が部屋にいた時間はそう長くはなかったけど、既にみんな部屋に入ってた。

・
・

その夜、翔くんは帰ってこなかった。
こんなにも自分が単純な生き物で、ほんのちょっとのきっかけで人を好きになるなんて、思ってもなかった。
私の心の中には今日確実に、櫻井翔という男が入り込んできた。

…だけど、、

今の私の胸には、和さんのお風呂から聞こえた鳴き声で、隣から伝わってきた悲しみでいっぱいだった。

結局部屋に戻れない私は、翔くんを待とうと、ソファに腰をかける。

翔くんにお礼言わないと、、

そんなことを考えながら私は眠りについた。