94 ページ19
.
チームはそれぞれのクラスで
男女に分かれ、
その中でまた半分に分かれて
構成された。
運が悪いことにしずくと
違うチームになってしまい、
カズとの事情を知っている人が
そばにいなくなった。
『A、和也くん出るんじゃない？』
｢え、あぁ…そうね。｣
『ほら！前で応援しなよ！』
｢いや待って待って！｣
私は押されるがまま、
コートのラインのギリギリの場所で
一戦目であるカズのチームの試合を
観戦することになった。
が、しかし。
カズはなぜか試合に出ず、
ぼーっと外から試合をながめていた。
『あれ、出ないの？』
｢みたいだね。｣
『実は運動苦手とかそんな感じなの？』
｢あーいや、
そんなことは無いはずなんだけどなあ…
てかむしろ……｣
『『キャーーーーー!!!!』』
女子たちの大音量の黄色い歓声で
私の言葉はかき消された。
なんだなんだ
と思ってコート内を見てみると、
カズのクラスにいる
バスケ部の相手チームの男子が
得点を決めたところだった。
あぁ、なるほど？
この歓声が嫌なのね。
私は妙に納得して
元バスケ部のことを
隣の女子に伝えることはやめた。
この試合はカズのチームが1点も取れずに
大差で負けた。
ちらっとカズの顔を見てみると
何かを考えてるような、
そんな表情だった。
その後、
女子と男子の試合を
対戦チームを変えながら
交互にやっていった。
私はコートの中をぐるぐる走って
ただ疲れただけの試合
ばかりだったけど、
なんだかんだ楽しかった。
そして、授業の時間の半分くらいが
過ぎた頃、
斗真のチームとカズのチームが
対戦することになった。
相変わらず、
カズはコートの中には入らない。
それを見た斗真は
カズのもとに近寄り、話しかけた。
斗｢カズ、やろうぜ。｣
和｢体調不良。｣
斗｢怖いのか？｣
和｢はい？｣
斗｢あの時みたいに、
失敗すんのが怖いのか？｣
この言葉でカズの表情は険しくなった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1729人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆめか(プロフ) - 更新はもうされないのでしょうか？？主様のペースでゆっくり更新していただけると私も嬉しいです〜！ずっと待ってます！ (2021年6月7日 15時) (
レス) id: f69a6ec9fb (このIDを非表示/違反報告)
なのはなさいた(プロフ) - もう更新することないでしょうか？？？更新たのしみにしてます！！！ (2021年4月1日 11時) (レス) id: 9a9c48371e (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 一気に読ませていただきました！ステキな兄妹ですね！ドキドキしました！更新楽しみにしています！ (2020年9月23日 20時) (レス) id: a71a0c3a62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぐぐ | 作成日時：2019年9月9日 15時
