eternally110 ページ18
けれど、驚く暇もなく立て続けに翔くんの別の人との熱愛報道が出る。
私と、そのもう1人の人との二股愛と。
いろんな感情が混ざって、どうして良いか分からなかった。
私とは付き合っていないから、二股ではないし、そんな風に言われる翔くんが可哀想で怒りが出る。
でも、それと同時に、
そっか、翔くん新しい恋してたんだ。
と、いつか向き合わなければいけなかった現実が突き刺さる。
あれから2年半も経っているんだから当たり前。
ずっとあの日から歩き出せていないのは私だけ。
ずっとずっと翔くんにしがみついている自分が嫌い。
もう、嵐でいることが辛い。
翔くんと会わなければいけない日々が苦しい。
そう思うことが日に日に増えてしまっていた。
事務所は逆に翔くんが別の人と報道が出たことによって、私との報道はそこまで騒がなかった。
今日は6人の収録だけど、みんなの楽屋に行くのはつらくて、1人の楽屋で出番を待つ。
コンコン
翔「Aちょっといい？」
報道が出てから2人で話すのは初めてで、緊張が走る。
A 「あ、うん、中いいよ」
隣に座る翔くん
翔くんを見ていて幸せだった気持ちが、今は自分が惨めだと感じる瞬間に変わってしまった。
翔「週刊誌ごめん」
A「ううん、私こそ」
翔「事務所はなんて？」
A 「事実じゃないって否定しろって。
翔くんは？」
翔「俺もそんなところ。
巻き込んで本当悪い。」
A 「いや、私より翔くんのほうが。
大丈夫？」
翔「大丈夫大丈夫。
週刊誌の内容的に、スタッフの暴露ぽいから気をつけてな。何かあったら相談して。」
A 「うん、わかった」
翔「じゃあ、またあとで」
そう言って部屋を出る翔くん。
テンションは明らかに落ちていて、機嫌が悪そうだった。
もしかして、熱愛報道を否定しにきてくれたのかもという、淡い期待は打ちのめされて、巻き込んでごめんと言うあたり、やっぱり事実なのかと、辛くなる。
これが、失恋。
ようやく、そんな気持ちになる。
結ばれるはずがないのに、
何を期待していたのだろう。
ずっと翔くんも私を好きでいてくれるかもなんて、
馬鹿な自信をどこかに抱いて、
毎日楽しかったあの頃はどこにいってしまったんだろう。
涙が溢れる。
楽屋にきいちゃんが入ってくる。
きい「Aちゃん、どうしたの？！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 319人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
樹(プロフ) - 常夏さん» 嬉しすぎます。幸せすぎるコメント、本当にありがとうございます。 (2022年1月15日 22時) (
レス) id: b08abe3394 (このIDを非表示/違反報告)
常夏(プロフ) - 泣きながら読んでます…。大好きですこの作品！！！ (2022年1月1日 23時) (レス) @page46 id: 3853130063 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：樹 | 作成日時：2021年9月12日 16時
