お兄ちゃんと私 (ページ34)

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入院ーあなた×和也ページ34

病院に着くとAがお世話になってる看護師さんが待っててくれて俺を病室まで案内してくれた

和也『A！』

『あ、おにぃ．．．』
おにぃお仕事だったのに...
私のせいでまた迷惑かけちゃった

和也『大丈夫か？どこも痛くない？』

『うん、大丈夫』
申し訳なくておにぃの顔を見れないや
おにぃアイドルなのにね
お仕事だって融通が利くわけじゃないのに．．．
何やってるんだろ私

豊崎『和也くん、ちょっといいかい？』

和也『あ、はい』

俺は先生に呼ばれて病室を一旦出る
きっとAのことだろう
先生に言わなきゃ

豊崎『和也くん、Aちゃんなんだけどね．．．』

和也『はい』

豊崎『だいぶ無理してる』

和也『．．．』
やっぱり．．．

豊崎『最近何かなかったかな？』

和也『すいません、俺のせいなんです』
それから俺はディズニーでの出来事を先生に話した

豊崎『そうか．．．週刊誌に。』

和也『誕生日のサプライズでメンバーが空いてる日見つけてくれて行ったんですけど．．．』

豊崎『そうだったんだね』

和也『俺の不注意です』

豊崎『たぶんAちゃん、僕たちが考えてる以上にたくさんのこと抱えてると思うんだ。一人で抱えてきっとどうしていいか分からなくなっちゃってパニックと過呼吸起こしたんだと思う』

和也『そうですか．．．』

豊崎『いままで外でパニックを起こしたことはなかったからきっと相当苦しかったと思う。和也くんもいなかったし周りはAちゃんをそういう目で見てたから』

和也『．．．』
先生が話す言葉ひとつひとつが
俺の心に棘のように突き刺さる

豊崎『とりあえず落ち着いたら一度カウンセリング受けさせようと思ってるんだ』

和也『お願いします』

豊崎『和也くんも自分のせいだって悩まないでね？芸能人にはよくあることだから。一応様子見たいから一週間入院ね』

和也『はい』

それから俺はまみちゃんに連絡を入れてAの荷物をまとめてもらうようにお願いの電話をした
さすがにマズいだろ。俺がAの部屋漁ったら
Aが高校生の時、家に遊びに来たまみちゃんと俺が鉢合わせたとき
まみちゃんは俺を見るなり
話は聞いてたけど本当に兄妹なんだ。どうもってめっちゃ冷めた目で言われて
えっ？ちょっと！俺アイドルなんだけど！って思ったっけ