お兄ちゃんと私 (ページ33)

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事件5ーあなた×和也ページ33

購買から出るとお昼時ということもあり周りは人だらけ
みんながこっちを見てる気がする
どこからともなく
『ほらあの子だよ』『にのの趣味疑うわ．．．』『本当に付き合ってんの？』『10歳以上下だよ？どんな手つかったのかな？』って声が聞こえてくる
やめて．．．必死に耳を塞ぐけど声はやまない

違う、やめて．．．そんなんじゃない
おにぃだよ、恋人じゃない
付き合ってない、歳の差なんて言わないで．．．
おにぃとはなんでもないの
ただの兄妹だよ

『っ．．．はぁ．．．はぁ．．．』

気づいたら頭の中はパニックになっててうまく呼吸ができない
どうやって呼吸するんだっけ
なんで私生きてるの？なんでここにいるの？
そんな言葉が頭の中をぐるぐる回ってる
誰か、誰か助けて．．．

私はそのままパニックと過呼吸で意識を失った
気づいた時には見慣れた天井が

『えっ．．．ここ．．．』

豊崎『気が付いたかい？』

『先生．．．私．．．』

豊崎『学校でパニックと過呼吸を起こしたんだよ、もう大丈夫だからね』

『パニック．．．』
そうだ私学校．．．

豊崎『お兄さんには連絡しておいたからね。一応心配だからしばらく入院ね？』

『入院．．．しなきゃダメ？』

豊崎『いまAちゃんの身体は苦しい助けてって心が痛いって言ってるように先生には聞こえるんだ。』

『．．．』

豊崎『嫌なら話さなくてもいいけど落ち着いたら一回カウンセリング受けてみよっか』

『カウンセリング．．．』
先生の言ってる意味が分からない
なんでカウンセリング受けなきゃいけないの？
私元気だよ？カウンセリングなんか．．．

和也side

病院から電話があったと思ったらAが学校で倒れたって
しかも過呼吸とパニック起こしてるって言われて
俺の頭は混乱

え？パニック？
過呼吸？
検査以外でパニックなんて起こしたことないのになんで．．．
でも考えられることは一つ
きっと週刊誌のことだ
あいつ無理してたんだ、俺に迷惑かけないように
一人で抱えてたんだ
俺がもっとしっかりしてれば．．．

とにかく早急に仕事を終わらせ病院に急いだ