お兄ちゃんと私 (ページ32)

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事件4ーあなた×和也ページ32

学校に行くまでも周りを気にして生きた心地がしない
みんな私を見てる気がして．．．
早く家に帰りたい

学校についてもその感覚は消えない
むしろ駅に居る時より強く感じる
みんなが私を見てる。好奇の目で
私はさらし者じゃないよ．．．学校に勉強しに来ちゃいけない？
そんな目で見ないでよ．．．
私はアイドルじゃないよ、一般人だよ
おにぃとは違うんだよ
メンタルだって強くなんかないんだよ

教室に行くと昨日私を冷ややかな目で見てた友達が声をかけてきた

友達『Aおはよう！』

『お、おはよう．．．』

友達『にのと付き合ってるなんて知らなくて昨日はビックリしちゃって．．．ごめんね？にのと付き合ってる子と友達なんて私嬉しい！』

『．．．』
あぁ、この子もおにぃ目当てだ
私がおにぃと接点があるからって手のひら返して寄ってくる
中学の頃のみんなと同じ。おにぃにしか目がない
私に関心があるんじゃなくておにぃに関心があるんだ
アイドルの二宮和也に
一般人の二宮和也にはきっと興味なんて一ミリもない
おにぃがアイドルじゃなかったら
おにぃが売れないアイドルだったら
おにぃが一般人だったら
きっと彼女たちは何の関心も示さない
ちょっとかっこいいお兄ちゃんを持ってる普通の女の子って目でしか見てこない
結局みんなアイドルや芸能人が
芸能界が見たいだけなんだよ
もううんざり
私をそういう目でしか見てこない周りなんて大嫌い

結局その子を軽くかわして一番端の席に座って授業を受ける
もうこれしか方法はない
誰も近寄ってこないようにバリアを張りたいけど妹だとバレたとき、おにぃが色々困ると思ったら人を拒絶することもできない
だから一番後ろの席に座って、私の最大限の抵抗をした

授業が終わればすぐに友達が寄ってきて逃げるに逃げられない
購買行こうって誘われるけどこの子の友好関係は広いからすぐに噂が広まると思ったら行けない
でも断ることもできない

だから購買まで行って用事思い出した！って無理やりな言い訳をしてその場を離れる
これしか方法なんて思いつかなくて．．．