お兄ちゃんと私 (ページ30)

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事件2ーあなた×和也ページ30

授業が終わってすぐに教室を出ると三人の女の子達が私に声をかけてきた
顔が若いから1年か2年かな．．．

後輩1『あの！』

『はい？』

後輩1『二宮くんと付き合ってるんですか？』

後輩2『いつから付き合ってるんですか？』

彼女たちの手にはあの週刊誌が握られてる
あぁ、おにぃのファンの子かな。違うよ
付き合ってないよ、おにぃはおにぃなんだよ
恋人じゃなくて兄妹、身内なんだよ
みんなが考えてるような関係じゃないんだよ？
言いたいけど言えない
怖くて．．．嘘つくなよって言われそうで彼女たちの顔が見れない
おにぃは悪くないのに
それなのにおにぃがアイドルだからって言葉が頭に浮かんだ

後輩3『どうなんですか？』

後輩2『黙ってるってことはやっぱり恋人なんですか？』

後輩1『二宮くんと同じ苗字だからって付き合ってもバレないと思ってたの？』

『．．．ごめんなさい』

いまの私には謝ることしか出来なかった
弁解の言葉も思い浮かばなくて
言い返す気力もなくて
ごめんしか言葉が出てこなかった
久々に感じた人への恐怖心
人ってこんなに怖かったっけ

家に帰る途中、まみから電話があった

ー

まみ『もしもしA！？あんた大丈夫？いまどこ？』

『まみっ．．．』

まみ『酷い書かれようで心配で．．．一人で大丈夫？そっち行こうか？』

『だいじょ、ぶ。ごめん．．．』

まみ『なんで謝るの！Aはなにも悪いことしてない。いい？Aはなにも悪いことはしてない。』

『うん．．．』

まみ『Aはにのの妹だけど二宮Aでしょ？AはAだよ。お兄ちゃん目当てで寄ってくるような人を気にしちゃダメ』

『ありがとう．．．まみ大好き』

まみ『私も大好きよ！なんかあったらすぐに電話して？一人じゃないからね？』

ー
私が辛いときはいつも助けてくれるまみ
私のピンチの時に必ず救いの手を差し伸べてくれるまみは
私にとってはなくてはならない存在なのだと気づかされる
きっとまみが居なきゃ笑えてない
本当にありがとう