52. 一方その頃 ページ7
莉犬 side
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Aちゃんが使った《転移》の能力──
その光に包まれた俺たちが次に見た光景は、立ち尽くす俺たちを呆れたような顔で見る理事長の姿だった。
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な「り、理事長?!どうして….」
カ「それは私が聞きたいことですよ、ななもりくん」
カ「全く…結界の意味を理解してるのかな…」
困った顔で、何かを小声で呟く理事長。
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な「あの、理事長!実はEクラスのAさんが」
カ「ああ、報告は受けてるよ。彼女自身からね」
ジ「助けなくていいんですか?!あの子は俺たちを逃がしたんです!多分、死ぬことを覚悟で──」
こ「そんなこと言わないでよジェルくん!!」
ジ「…それは、わかっとるよ、でも…」
ジェルが心配するのも当たり前だ。
俺が見た最後のAちゃんの顔……。
今にも泣き出しそうな、苦しそうな、けれど確かな決意を秘めた顔。
────でも、だとしても。
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莉「Aちゃんは多分」
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『今ここで死ぬ気なんてないはずだ』
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莉「?!」
俺の言葉に、理事長の声が重なった。
莉「理事長…」
カ「よくわかってるじゃないか、莉犬くん。あの子は…Aは、こんなところで諦めるヤツじゃない。それに、Aの力は無限大だ」
カ「一応もうすぐ援軍の準備が整うけれど、それまでにあらかた片付けてしまうだろうね」
優しい笑みを浮かべながら話す理事長に、唖然とする俺たち。
その言葉には、Aちゃんとの確かな絆と、その能力に対する信頼をはっきりと感じることができた。
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?「理事長───」
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ねころん。(プロフ) - ゆーさん» あらららら……とりあえずティッシュを……!!そしてもう一周読んできてください!(?)ありがとうございます! (2022年11月18日 16時) (レス) id: feedd75a93 (このIDを非表示/違反報告)
ねころん。(プロフ) - ネコ日和。さん» ありがとうございます!自分の作品で泣いていただけるとは……!笑 今の自分の文体に合わせて作品の修正なども行っているので、その過程で番外編も書くかもしれません!その時はぜひよろしくお願いします〜! (2022年11月18日 16時) (レス) id: feedd75a93 (このIDを非表示/違反報告)
ねころん。(プロフ) - ろりぽっぷ。さん» ありがとうございます!気に入っていただけて嬉しいです!!事情により界隈から離れておりますが、またいつか書いた時にはまた読んでくださいね! (2022年11月18日 16時) (レス) id: feedd75a93 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - いいお話、ヒック、すぎて、グズ、涙が、グズ、出てきて、グズ、止まら、グズ、な、グズ、いんですけど、ヒック、どうしたらい、ヒック、いです、グズ、か? (2022年11月9日 18時) (レス) @page38 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
ネコ日和。 - 初コメです…!今もう涙で視界がぐわんぐわんしてます。主人公の生き様も、亡き親友の言葉も、全部刺さりました。番外編とかめちゃ見たいっす!!仲良くなった6人とか見たいです!!とっても楽しませてもらいました🤗 (2022年8月15日 21時) (レス) @page38 id: 18b130b5d8 (このIDを非表示/違反報告)
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