白銀の彼女は能力者 2〈stpr〉

60. ・ ページ16

Aside









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“.....あのね、A”



「ん？」



“ありがとね”









柔らかな笑みを浮かべるサトミ。









「いや、サトミに感謝されるような事は何もしてないよ」



“だってAは、私が死んでからずっと、人を傷つけないように生きてきたんでしょ？”



「そりゃ、ね」



“しかも今回は他の人を助けるために、自分の命まで犠牲にしようとしてる”



「それは....単に弱いだけだよ」









そうだ。サトミを殺した事実から逃げようと力を隠し、学園でもサボってた。









今回もただ、カイトから言われた任務をこなしただけ。









死にそうになったのは......









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“弱くなんかない。自分が死ぬかもしれないっていう状況で、さとみ達を安全な場所に逃がした。


他にもあったけど...今回Aは、彼らを出来るだけ傷つけないように動いてた”



「...................」



“だから、ありがとう。Aは自分のその能力を忌むべきものとして見ていたかもしれないけどさ、Aの能力はちゃんと人を救えるんだ”



「人を、救う.....？私は、サトミを殺したのに？」



“それはそれ、これはこれじゃん”



「えぇ......」









.









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“......最近、見てない”









ぼそ、と呟かれた声。









「え？」



“笑顔。Aが笑ってるの、最近見てない”



「いや笑ってるよ！普段から！」



“無理してるもん”



「して.....ない！」



“してる！”



「してない！」



“してる！”



「してないってば！」









......キリがない。









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