46. 友情 ページ48
A side
そのまま、何かを話そうとするななもりを、また誰かが遮る。
?「ななもりさん、それ以上喋ったら死んじゃいますよ」
この特徴的な話し方....ジェル。
?「そうだよ、なーくん!ほらしっかりして!」
ななもりを抱き起こし、応急処置を施す赤い獣人、莉犬。
……やっぱり綺麗だ、確かな信頼のある友情は。
.
な「いや、俺に話させて。.....Aちゃん」
莉犬とジェルに支えられながら、ななもりがこちらに向き直る。
紫色の瞳が、真っ直ぐに私を見据える。
.
な「君と彼女の間に何があったのか、それは俺達には分からない。でも君が今すべきことは、彼女に謝ることじゃ無いでしょ?」
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優しい声。
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な「彼女の姿を利用して意味の無い殺人なんてことをさせた、アイツらに怒るべきだ」
.
真剣な表情。
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な「その子は、君のことを恨んでなんかない。怒ってなんかない。君が彼女の事を大好きなように、彼女も君のことが大好きなんだよ。....絶対に」
……私たちのことなんて知らないくせに、勝手なこと言わないで。
普段の私なら、そう突っぱねていただろう。
けれど、弱った心にはその一言で、何故か確信を含んだその言葉で、それで充分だった。
この人がリーダーであることに納得した瞬間だった。
.
『......ありがとう』
先程までサトミが立っていた場所を見れば、暴れる彼女を必死で止めるさとみ。
僅かにでも時間稼ぎをしようと、震える足でシエナと対峙するころん。
最も体力を削られているようだが、周りのメンバーに休むことなく《回復》をかけ続けるるぅと。
.
……弱りきった人達がこんなに頑張っている。
なのに、なんで私は自分勝手に死のうとしてんだ。
馬鹿だ。
そんなの、迷惑がかかるだけだ。
また、エゴだ。
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キャット(プロフ) - くまくまちゃんさん» あらまぁ僕は神じゃないよ髪だよw (2020年7月21日 17時) (レス) id: b14926060a (このIDを非表示/違反報告)
くまくまちゃん(プロフ) - キャットちゃん神かもしれない← (2020年7月20日 18時) (レス) id: 8a3f9ddf1c (このIDを非表示/違反報告)
キャット(プロフ) - くまくまちゃんさん» あら、くまちゃんだー笑 わかりました、頑張ります! (2020年7月19日 13時) (レス) id: b14926060a (このIDを非表示/違反報告)
キャット(プロフ) - ユウラリさん» コメントありがとうございます!わかりましたー!! (2020年7月19日 13時) (レス) id: b14926060a (このIDを非表示/違反報告)
くまくまちゃん(プロフ) - あのっ!面白いですっ!大好きですっ!!!A希望ですっ! (2020年7月19日 10時) (レス) id: 8a3f9ddf1c (このIDを非表示/違反報告)
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