白銀の彼女は能力者〈stpr〉

31. 獣人 ページ33

A side









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“面倒なことになった。詳細を送るから、合同任務が完了次第そちらへ行ってくれ。完了報告は他メンバーにまかせろ”


いつの間にかデバイスに入っていた、カイト……理事長からの個人緊急メール。


普段は学院でごろごろしてるだけなので任務を割り振ってくれるのはありがたい……のだが。









『ねぇ、どういうこと』


カ「お、終わったか」


移動の為、翼を出現させて空を飛びながら通話を繋ぐ。







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『質問に答えて。滅多に現れない超高難易度任務がなぜ急に出てきたの』


カ「俺に聞くな。この世界の獣人が次々と凶暴化して、街を荒らしてるそうだ。しかも原因は不明。ただでさえステータスが高い獣人が暴れると被害がでかい。でも殺すわけにもいかないからなるべく被害が少ないうちに凶暴化の原因を突き止めて鎮静化させろということだ」


『それを獣人の私に言う……？』


カ「できるのがお前しかいねぇんだよ」


『……わかった。色々情報を探ってみる。何か情報が入り次第伝えて』


カ「了解。頼んだぞ」


『言われなくとも』


通話を切り、近くの家の屋根に着地。










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『獣人凶暴化...』


おそらく、黒幕がいる。









獣人は、普通の人間にはできないことができる分、様々な刺激に対して敏感だ。


多分、というか確実にそれを利用されたのだろうが……








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『《出現》』


久々に、耳と尻尾を出してみる。


こうすればわかりやすいかな、と思ったの、だが、






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『……っ、アタリだな』









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