白銀の彼女は能力者〈stpr〉

24. 桃　現在 ページ26

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アイツ....Aと会って一週間ほど。


その間に、俺はだいぶ記憶を辿ることに成功していた。






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俺は、姉が作り出した存在。


そして、俺の中にあった幼少期の記憶…あれは、姉が毎日毎晩、自分のその日の記憶を俺に共有していたものだった。









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姉の名前はサトミ。


自分と同じ名前をつけるなんて、ネーミングセンスどうなってるんだと言いたいところだが、その本人が存在しないのでどうしようもない。


姉はずっと弟が欲しいと思っていて、どうしようかと色々考えた結果自分の能力である《錬金術》で俺を作り出したらしい。









………強すぎる。考えることもやることも、色々と規格外だ。








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とまぁ俺を作ったのはいいが最後の設定を失敗したらしく。


姉、サトミが死んでからでないと俺が起きないという事態になってしまった。


そして困った姉は毎晩自分の記憶を俺に共有した…というわけだ。








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そしてここからがまだあやふやなのだが、姉の親友……男と女が一人ずつ。


男は姉よりも僅かに弱いくらいのものだが、女の方は初めは全く強くなかった。


代々能力持ちの家系では珍しい、何の能力も持たない《非能力者》。


それでもその女を大切に思っていた姉は、ずっと守ってやろうと決めていた。


だがある日、突然嬉しそうに女が「能力を授かった」と報告してきたらしい。







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らしい、というのは、彼女が能力持ちとなり強くなったというような記憶はあるのだがそこから先の記憶が全くないためだ。


親友である筈の彼女に殺されたのか、と思っていたが、仲睦まじげな3人をみているとどうもそうは思えなくなっていて……なんとも言えない気持ち悪さが残っている。








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な「さとみくーん？どした？」


……まぁ、今はこんなにいい仲間に恵まれてるし。


さ「大丈夫、ちょっと考え事してただけ」


自然と思い出すまで待っていようか……









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