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Akechi.Side
あいつが‥‥蘭が1週間も学校に来ないなんて珍しくて、気になった。
７時過ぎてるけど、蘭の母親はどうせ家にいないだろうから顔でも見に行ってみようと思った。
いつ来ても豪邸だなって思う。
でも、家の明かりが一つもついていないことに不思議に思った俺は蘭に電話を掛ける。
Prrr‥‥＿Prrr‥‥＿
「なんで出ないんだよ」
蘭が行く場所なんてあそこしかないだろうけど‥‥あそこは“あの日”以来行ってない。
「行ってみるか‥‥」
薄暗い公園のベンチに座る、目立つ髪。
声を掛けようとした時、聞こえた「秀一」って俺を呼ぶ声。
凄く久しぶりに名前を呼ばれて、ドキッと跳ねる。
だけどその蘭の声は今にも消えそうな声だった。
「なに」
『っ‥‥！』
ビクッと蘭の肩が跳ねる。
蘭の隣に座る。
『‥‥』
「なんで来ないんだよ。学校」
『別に私が学校サボるのなんて珍しくないでしょ‥‥』
「でも1週間も来ないと心配するだろ」
『‥‥え？』
なに言ってんだ俺‥‥。
気付けばそんな事を口走ってて自分でも驚く。
しかも蘭が俺の方向いて、大きな瞳に吸い込まれそうになる。
「堀江達が」
『‥‥』
なんてとっさに冷静を装いそんな言い訳をしたから、蘭はすぐに俺から目を逸らした。
この変な空気に耐えれなくなった俺は蘭に「家まで送る」と言って蘭の家に向かう。
「明日は来いよ学校。職業体験も始まるし」
『‥‥忘れてた』
「なんでもいいとか言うから原田の担当場所になるんじゃない？」
『どこ』
「たしか‥‥探偵？」
『は、探偵？』
「そう。探偵」
「なにそれ」とか言う蘭をチラッと見るとワクワクした顔をしていた。
‥‥明日はちゃんと来そうだな。
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作者名：ねむ
| 作成日時：2019年5月12日 14時
