▽ ページ5
・
Nishizono.Side
目が覚めると窓の外は暗くなってて、時計を見ると午後7時を過ぎていた。
枕元に置いてあったスマホを付けると、ズラッと並んでいるメール。
ほとんどももとか紗綾香とか若林くん。
「なにしてるの?」とか「なんで来ないの」とかそればっか。
でも返信するのが面倒でそのまま電源を落としてベットから降りる。
夜風に当たりたくて、パーカーを羽織って家を出た。
家から少し距離のある公園のベンチに座る。
夜だから誰もいない。あたりまえだけど。
“お前ら幼馴染だろ”
東条に言われた言葉が頭によぎる。
『‥‥‥‥‥‥秀一』
誰もいない公園で、誰にも聞こえないほど小さな声で呟いた。
だけど聞こえてしまったらしい__
「なに」
『っ‥‥!』
聞きなれた声が後ろからして肩が跳ねた。
明智「電話したんだけど」
『‥‥‥今持ってない』
明智「携帯電話を携帯しないって意味ないだろ」
あたりまえのように隣にすわる明智。
『‥‥』
明智「なんで来ないんだよ。学校」
『別に私が学校サボるのなんて珍しくないでしょ‥‥』
明智「でも1週間も来ないと心配するだろ」
『‥‥え?』
顔を上げて明智を見ると、目が合う。
明智「堀江達が」
『‥‥』
明智「‥‥なに」
『なんもないって‥‥』
ドキッってしたの返せよ。
・
2742人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねむ | 作成日時:2019年5月12日 14時