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Yuma.Side
原田「死んでるのに。あんたは死んでるのに」
「‥‥黙れっ‥‥！！あんた、あんたうるさいんだよっ‥‥！！！」
原田「あんたビビってんじゃないの？顔引きつってんじゃないの？マスク取って顔見せなさいよ。」
「‥‥！、嫌だ」
マスクなんか‥‥取れない。
原田「なんで」
僕の顔は‥‥
「ムカつくからっ‥‥」
原田「で？」
田中「でぇぇぇえ？！」
「それで僕は！小学校も中学校も損ばっかりしてきたんだよ！！」
“顔がムカつく”
たったそれだけで僕はみんなからハブかれた。
ずっと、ずーっとだ‥‥。
今も‥‥僕はこんな賭けに参加して、屋上のこんなところに立ってまで‥‥。
原田「顔で損得もないよ‥‥って言いたいところだけど残念ながら世の中そんな甘くないんだよね。
可愛いってだけで奢ってもらえるし、タクシー代払ってもらえるし、チップ貰って得するし。」
田中「ぜーんぶ、夜‥‥」
なに言ってんだよ‥‥。
原田「つまり、どんな顔で得もするし損もする。
あんたは今までその顔で損ばっかりしてきたって言うかもしれない。
だけどね、あんた顔の損得の前にマスクしてちゃ、スタート地点にすら立ってないよ。」
スタート‥‥地点‥‥。
“若林くんになりたい”
僕は西園さんみたいな得のしてる人になりたかった。
でも、あの時の西園さんは損をしている人だった‥‥。
原田「若林」
「‥‥！、名前‥‥」
原田「得してる奴ばっか見るな、損してる奴を見ろ」
得、してる奴‥‥
牛久保「なに話してるのかな？」
明智「‥‥」
損、してる奴‥‥
『‥‥』
原田「若林、スタート地点に立ちたいんだろ？外したいって言ってたじゃないかマスク」
「‥‥外したい」
原田「よしっ。じゃあ飛べ！」
‥‥は？
田中「え、な、なんで？なんで？！外すんじゃないの！？」
原田「ファッションで 自 殺 チラつかせてるような奴から“キモイ”って言われるんじゃないの？」
田中「飛ばす必要ないでしょ！」
原田「ファッションじゃないとこ見せてやれ！！」
田中「いやいや！この高さから飛んだらかなり危険ですって！！」
原田「私が！下で受け止める準備してるから！」
受け止める‥‥準備‥‥？
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作者名：ねむ
| 作成日時：2019年4月24日 20時
