▽ ページ14
.
Yuma.Side
「若林くんになりたい」そう言った西園さんの横顔はどこか切なそうで寂しそうで‥‥。
どこかへ行ってしまいそうな雰囲気をしていた。
いつか消えてしまうんじゃないかって思ってしまった。
『ま、気にしないで。そんな深い意味とかないから』
「西園さん‥‥」
この時僕は西園さんの前でならマスクを取れる気がした。
『‥‥え、取るの？マスク』
「西園さんの前なら‥‥取れる」
『‥‥なにそれ(笑)』
ふわっと笑った西園さん。
普段の無表情でクールな感じは消え、凄く可愛らしくて‥‥綺麗だった。
「西園さん、お昼食べないの？」
『んー、今日は気分じゃない』
「‥‥俺の食べる？」
『そしたら若林くんのお昼が無くなるでしょ？』
「そっか‥‥」
いつも遅刻して来て、授業中は見ると寝てるか退屈そうに窓の外を見てるか、そもそも出席してないかとかだし
最初はこの髪色だったから怖かった。いつも無表情だし。
でも、クラス人はそんな西園さんに惹かれていく。
だけど‥‥明智くん。
あの人は西園さんのことどう思ってるんだろう‥‥。
時々、授業中に寝ている西園さんを見ていたりするし‥‥。
『次授業なんだっけ』
「次は確か数学かな‥‥？」
『‥‥』
「ちゃんと出ようよ。頭いいんだし西園さん‥‥」
僕がそう言った時、屋上の扉が開いた。
田中「原田先生！」
あの先生が来たんだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2772人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねむ
| 作成日時：2019年4月24日 20時
