幸せ

１５ ページ15

亜嵐side









Aに男紹介してやるって言ったのに、断られた。


最近元気ないし、心なしかいつもより冷たい気もする。
何かあったのかな。






涼太「あれ、Aちゃん達は？」


亜嵐「先生に課題見せに行くからお昼来ないって。俺に内緒で二人とも課題進めてたなんて…」


涼太「どんまい(笑)」


亜嵐「涼太〜、助けてよ〜、課題見してよ〜(泣)」


涼太「あー、聞こえなーい」




涼太いつも優しいのに、勉強とかになると真面目すぎんだよな。

俺、本当に留年したらどうしよう……






亜嵐「そういえばさ、最近Aが元気ない気がすんだけど、なんか知らない？」


涼太「……なんで俺に聞くの？」


亜嵐「いや、昨日飯行ったって聞いたから……」


涼太「親友なんでしょ、直接聞いたら？」


亜嵐「あいつ、俺に悩み事とか話してくんねーんだよ。俺に心配かけたくないんだと思うけど、友達なのになんで頼ってくんないのかなー」





Aはけっこうわかりやすいから、なんか悩んでたらすぐわかる。

ちょっとネガティブなとこあるし、そんな考えすぎることないっていつも言うんだけど、いろいろ考えちゃうんだって。

　

いつも無理して笑って、亜嵐が心配するようなことじゃないよって全然頼ってくれない。

友達ならもっと頼ってくれてもいいのにさ





涼太「…男の子には言えないこととか、あるんじゃない？」


亜嵐「そういうもんかな〜」


涼太「亜嵐くんってさ、Aちゃんとずっと一緒にいて好きって思ったことないの？」


亜嵐「え？あるよ」


涼太「いや、友達としてじゃなくて異性としてだよ？」


亜嵐「うん、だからあるよ」


涼太「え……」


亜嵐「もともと話しかけたのだってAのこと好きだったからだし」


涼太「そう、だったんだ…」






.

１６→←１４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す