No.21 ページ21
【SHUNSUKE】
幼稚園の園庭中に、大きな悲鳴。
そんな中、双子ちゃんを押した張本人である男の子達3人の母親は、自分の子供に夢中だ。
『りんくん、大丈夫？
あなた、怪我はない？
全く何考えてるのかしら…。』
『本当よね。
としちゃん、あなたは大丈夫？
お怪我してないかしら…。』
『慰謝料を請求するべきよ。
後で相葉さんのお宅に行きましょう？
あんなボロい本屋、いつ潰れても平気よ。』
『そうね。
全く…、だから片親はダメなのよ。
どんな教育してるの？』
それを聞いてしまってる俺も、階段の下を見ることが恐怖で足が動かない。
…そんな俺をつき動かしたのは、2人の声。
智「しょーくん！！しょーくんっ！！！」
和「しょおちゃ…！う、うわぁぁぁん！！」
叫ぶように櫻井さんを呼ぶ智くんの声。
今まで聞いたことがないくらい大きな声で、狂ったように泣き始めた和也くんの声…。
だめだ、ダメだダメだ！！
俺が動かなきゃ…！
固まっていた脚を力ずくで叩いて駆け出す。
さすがに張本人の子供の方はまずいと感じたんだろう。
すれ違いざまに盗み見れば、体を硬直させていた。
長い階段を、下まで駆け下りる。
少しずつ見えてくる3人。
だんだん濃くなっていく、階段に付着した血液…。
風「智くん！和也くん！！」
ハッとしたように振り返ったふたりは、横たわってビクともしない櫻井さんの横に座り込んでいる。
ようやくたどり着いて櫻井さんの首元に手を当てると、弱くだけど触れる脈。
風「大丈夫…。
今、救急車呼ぶから…！」
ポケットからケータイを取り出して、一生のうちに使うことなんてないだろう、と思っていた数字を押す。
手短に要件を伝えると、かなりまずいと感じたのかな…。
落ち着いて対応するように言われているであろう電話越しの男性の声が、動揺しているように聞こえた。
…もしかしたら、俺の手が震えてそう聞こえてたのかもしれないけど。
それが終われば、次は相葉くんだ。
…なんて、言おう。
そんなこと考えつく前に、コール音が止む。
相「もしもし風間？
ごめん、今いそが…「相葉くんっ…！」
…え？」
風「相葉くん、ど、しよ…。
どうしよ…っ…！」
口から飛び出したのは、自分が思っていたよりも遥かに弱々しい声。
相「ちょ、風間？
どうしたんだよ…。
何があったの…？」
風「…っさ、櫻井さん…がっ…！」
相「…翔ちゃん…？」
…相葉くんの声色が、変わった。
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智宮SK(プロフ) - (名前)ゆぃ@あらしっくす←さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて、嬉しい限りです。色々な試練もありますが、暖かく乗り越えていけるようなそうな作品にしていきたいと考えております。これからもどうぞよろしくお願いします！ (2019年1月20日 15時) (
レス) id: 5c0a0b0fa2 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆぃ@あらしっくす←(プロフ) - 智宮SKさん、いつも更新楽しみにしています！設定も内容もものすごく良くて、本編の方もこちらの方も大好きです。語彙力低くてすみません(笑)これからも更新楽しみにしています！陰ながら応援しています。 (2019年1月20日 0時) (レス) id: 8d153c8151 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろしば | 作成日時：2019年1月6日 1時
